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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「赤塚不二夫のギャグポルノ 気分を出してもう一度」

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「赤塚不二夫のギャグポルノ 気分を出してもう一度」1979年 日活 監督:山本晋也

畑山と妻の花子は中野区役所で離婚届を提出していた。印鑑を押してサッパリした表情の妻、花子とは対照的に、畑山は彼女にまだ未練たっぶりだった。晴れて自由になった花子はさっそくヤルことと漫画にしか興味のない赤坂先生の許に走る。そこへ美人看護婦の雪子がやって来て、赤坂先生をラブホテルに誘い、花子のアバンチュールは失敗。一方、畑山は変質者に足を釘で打ちつけられたり、相変らずサエない。花子も、思ったようにコトが運ばず、想像の相手と空想でアノことを思うばかり。仕方なく赤坂先生を訪ねると・・・

マンガはあまり読まない。当時、例外として自分の中で三大巨匠とさせていただき熱読していたのが谷岡ヤスジ、東海林さだお(エッセイ込みで)と赤塚センセ。

当時、赤塚センセのマンガは「レッツラゴン」「ギャグ・ゲリラ」「天才バカボン」とずいぶん実験的でシュールなものが多く、わけが解らない事しばしば。そこは優れた絵力によってカバーしていたように思う。
まぁ、そのシュールさを映画にしてみると、なんともお寒い感じになってしまうのは否めない。
若き柄本明さんも頑張っているんだけれど・・・
当時、見ていたら「先鋭的過ぎてで時代の方が追いついていってないんじゃないか」という感想を持ったかもしれないが、35年経った今見ても寒い事に変わりはなく、追いつくことなく関係なく抜き去られてる?
山本晋也作品であるし、脚本に高平哲郎であればいたしかたないのか。

でも、この作品はまだ若くてお元気な赤塚センセがそのまんまのお姿を見せてくれているので、超お値打ちだ。
酒とたばこと女だらけのマンガ家。特に煙草を吸う姿が良い。まだまだ喫煙者が大手を振るっていた良き時代。煙草を根元まで吸って「アチチチ」とか、足の指ではさんで吸ったりとか。

お寒いギャグの連発でありながら風格でもって魅せてしまう由利徹が恐るべし。

ポルノですから、女優さんを見なくっちゃ。
主演格の小川亜佐美さんのエロシーンは結局すべて彼女の妄想だった。
宮井えりなのママさんは品川心中のお染のようなもの。
畑山がスナックで知り合った若い娘・幸子が日野繭子。股引みたいな珍妙な下着を着けている。何じゃ?

たこ八郎の怪演ぶりも見る事ができる。

所ジョージの歌。
音楽担当は坂崎幸之助。70年代の青春ドラマっぽい音楽が以外と心地良い。



池袋シネロマン

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