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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「(秘)ハネムーン 暴行列車」

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「官能の帝国4」

「(秘)ハネムーン 暴行列車」1977年 にっかつ 監督:長谷部安春

結婚式を挙げたばかりの秋子夫婦の前に突然現れた2人の男。現金強奪に失敗した彼らは、秋子に銃を突き付けて人質にするが…。貨物列車に乗って逃亡を続けるうちに仲間意識が生まれ、食料を強奪しながら旅を続ける1人の女と2人の男。アメリカン・ニューシネマのような設定の本作は、長谷部安春監督が最も気に入っていた1本だという。

アメリカン・ニューシネマを意識しているので雰囲気だけは「明日に向かって撃て!」っぽい。
音楽もバカラックには遠く及ばないが、カントリー調だったり、南部サウンド調で味わいがある。

なんともポルノ映画でこそ許されるトンデモ展開が微妙なユーモアを生み、楽しい。ある意味傑作。
長谷部安春監督、他にいくらでも傑作はあるけど、本作に愛着を持っていたというのは解るような気がします。

花嫁秋子(八城夏子)は式を挙げた直後、控室で新郎にウエディングドレスのまま卑猥なポーズを取らせれ、乱暴に犯される。
どうやらこの結婚に幸福を感じているわけではなく、「卒業」みたいに誰かに連れ去ってもらいたいと思っていたんでしょうね。
そこに強盗の2人組、春夫(加藤寿)と冬彦(阿部徳昭)が現れ、逃亡のため拉致されるのだけれど、そのような心持の挙式であったためと、この2人組がめちゃいい奴らなので、早い段階で打ち解ける。
2人組は仲間思いで、決して裏切る事もなく、車を転落させてしまう秋子に対しても責める事なく、身体を気遣ってくれる。
指名手配写真に気づかれた時は所持している拳銃に頼る事なく、相手を犯す事のみで口止めしようという、リアリティを無視した甘い犯罪者。
秋子の方は駄菓子屋のオヤジに卑猥ポーズを見せて食糧をせしめる。このシーンなんかクスクス笑っちゃう。新郎に鍛えられた淫猥ポーズ。
スーパーで万引きが見つかると、店長とガードマンに3Pで犯される。このあたり、流石、犯され女優の異名を取るだけのことはある八城夏子。今回も口数が少ない娘役でボロを出さない。
前方車両に行って、うまい具合に水を調達したり、貨物列車の運行時刻をどう把握しているのかなど、敢えてリアリティを無視しての展開が面白い。

ただ、貨物列車が動き出すと、カメラ揺れすぎで目が疲れ、気持ち悪くなる。この大げさな揺れ表現もリアルじゃないよね。

再三、強姦を繰り返したものの、現金強奪も未遂だし、婦女誘拐も紳士的(もちろん3Pの関係にはなるんですが、和姦)
この程度の犯罪で射殺は間借に合わない。警官隊と銃撃戦で弾切れになり、置かれた状況を笑いあう2人。とってもドジなブッチ&サンダンスって事で・・・

ところでピンクレディ
不良グループに秋子が輪姦されるシーンに「S・O・S」
助けるために冬彦が現場に乗り込むシーンに「ウォンテッド」
こうして聞くと、やっぱり良いね。時代的にロマンポルノでは良く使われてるみたい。

シネマヴェーラ渋谷

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