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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「濡れた唇」

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「神代辰巳の世界 没後20年メモリアル特集」

「濡れた唇」1972年 日活 監督:神代辰巳

「かぶりつき人生」の不入りで干された神代が、ロマンポルノで再スタートした1本。コールガールの洋子に惚れた金男。洋子のヒモを殺した二人は逃亡の旅に出るが・・・。主演の絵沢萌子の存在感と演技が素晴らしい、アメリカン・ニューシネマ風ロードムービー。

材木屋の主人の娘幸子とそこの住込み店員金男の二人は恋人同志だったが、金男はなぜか幸子に充たされないものを感じていた。デイトの夜、幸子と別れた金男は、公園で夢中になっているアベックにいたずらしようとするがそれも気が進まず、コールガールとの交渉で気を静めようとした。スナックでマネージャーと共に現われた洋子を見て金男は一目で好きになってしまった。それからというもの金男は、洋子に邪険にされながらも彼女に魅かれていった。

永遠の熟女優、絵沢萌子さんの初期代表作をやっと観る事ができました。当時33歳でいらっしゃるわけだがそのゆるみがちなボディは貫禄充分。
おかっぱヘアのルックスは何処となくきゃりーぱみゅぱみゅを連想させる。今後はきゃりーぱみゅぱみゅを見ると絵沢さんの裸が重なって見える事でしょう。ラッキー!

外人客から逃げ出して全裸疾走しながらワンピを着ていく後ろ姿は絵沢さんならでは。
例によって神代監督は絵沢さんに春歌を口ずさませる。

金男が洋子のアパートで行水したりよろしくやっているとスナック・バーテン(洋子の情夫)がやって来る。コールガールの寮みたいになってるんですね。「洋子が埋まってるだよ。入れてくれよ」とバーテンが隣近所を徘徊するのが面白い。
この情夫をひょんな事から殺してしまい、逃亡の旅へ出てロードムービーとなる。故郷に帰り同級生の粟津號とその彼女(相川圭子)との逃避行。
アメリカン・ニュー・シネマ~日活ニューアクションの系譜。
あくまで強い男を求め続ける洋子のスタンスが良い。
比して金男のヘタレ具合も情けないほどに良い。洋子がダメなら久子とやるし、結局は騙した婚約者幸子の元に帰るでしょ。

絵沢萌子ファンは必見。

シネマヴェーラ渋谷

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