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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「時計じかけのオレンジ」

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「時計じかけのオレンジ」1971年 米 監督:スタンリー・キューブリック

鬼才スタンリー・キューブリック監督の描く傑作SF。近未来、毎日のように暴力やセックスに明け暮れていた不良グループの首領アレックスは、ある殺人事件で仲間に裏切られ、ついに投獄させられてしまう。そこで彼は、攻撃性を絶つ洗脳の実験台に立たされるが……。

お気に入りの映画でVHSを所有しておりますが、デッキが壊れて久しく。
キネ旬さん企画で、方々でキューブリック作品がかかります。嬉しい事です。

久しぶりに観賞。劇場での観賞は初めて。














やはり前半部に作りだされる近未来の世界に圧倒されます。
怪しい女体オブジェとドルーグのウルトラ・ヴァイオレンス。
彼らの出で立ち。急所プロテクター
符牒の多様。

デストピアとしてはルドヴィコ療法以降のほうが怖いんでしょうけど・・・
療法施術されてアレックスが戻ってくると、少し、近未来感が薄れてしまうし、やはりバイオレンス描写のエグイ前半部により魅力を感じてたもんだが・・・
こうして久しぶりに観賞してみると、後半、近未来感が薄れた代わりに、キューブリックがやたらとギャグかましてくるんですね。これが良いではないですか。
寒かろうと何だろうとギャグをかます!
重症を負ったアレックスの呻きと女の喘ぎが重なったり。

警察官になった昔の仲間の「Well Well Well・・・」あれもギャグとしか思えない。

襲撃した小説家の家に再訪すると、奥さんの代わりにマッチョが居る。復讐に燃える小説家の目がいっちゃってる。
心理テストを行う精神科女医さんの癒し系な笑顔。
内務大臣の持つスプーンをねだってあーんするアレックス坊や。

音楽の使い方。

ClockWork Orange - Funeral Of Queen Mary

Rossini - The Thieving Magpie (Abridged).m4v

Beethoven's 9th


































































キューブリックは音楽の使い方が実に巧みだけれど、本作ではそれに加えて女性の裸の使い方がとてもお上手。
どうってことない裸なのに妙に刺激的にお使いなされる。

今回、野暮なぼかしとかが無かったのも好印象。

落ちは、言葉(字幕)によるもので、映画としてはどうかといった所かもしれないが、あの唐突で能天気な落ちはとても好きです。


品川プリンスシネマ

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