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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「バリー・リンドン」

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「バリー・リンドン」1975年 英 監督:スタンリー・キューブリック

18世紀ヨーロッパ貴族社会の風俗や世界観を鮮やかに再現し、日和見主義で英国貴族に成り上がっていくアイルランド青年の栄華と没落の半生を描いたヒューマン・ドラマ。

第1部「レドモンド・バリーが如何様にしてバリー・リンドンの暮しと称号をわがものとするに至ったか」と第2部「バリー・リンドンの身にふりかかりし不幸と災難の数々」の2部構成でたっぷり185分。途中インターミッションが入ったようだが、一気に上映。3時間という上映時間を考えれば休憩は要らないとも思えるけれど、実際体感は時間は6時間くらいに感じられてたっまったもんでは無い。途中だれて、少し眠ってしまったのもあるけれど退屈に感じる時間帯が確かにあった。それでも前半のクイン大尉との決闘を中心とした国を追われていく波乱の人生。後半の義息との決闘を中心とした凋落の人生物語。2つの決闘シーンでそれなりに盛り上がり、6時間にも感じた作品なのに、これで終わってしまうのが惜しい、もっと見続けていたいと思うのだから不思議。

18世紀貴族の風俗とか良く知らないけど、細部に徹底した拘りをみせるキューブリックが描いてるから、そのまんま信用しても良いと思わせる説得力。
18世紀絵画を見ているかのような美しい絵作り。美しい風景の中に、あのタイツ姿の妙ちくりんな衣装の人物の配し方なんて構図的に相当計算されてんでしょうね。

しかし、中世貴族の衣装をまとった人物が出てくると、必然的にそこから始まるギャグやコントを連想してしまうのは、誠に困ったもんだ。
白塗りに付けホクロ・・・。やはりギャグ要素としか思えない。実際コメディ要素はかなり散りばめられているんじゃないか。

兵隊が行進しながら真正面から対峙し敵の標的となりバラバラ倒れていくという中世の戦闘シーンは決闘以上の様式美か。

好きなポイントを挙げるとすれば
最低な男バリーが義息との決闘シーンで見せる男気。鳩の羽ばたき音の効果がナイスです。
そんな最低男のバリーを愛して止まないリンドン未亡人の哀しげな表情。
馬車での嫌煙シーン・・・
あたりです。

今回もクラシック音楽。様々なアレンジで流れるヘンデルの「組曲第11番ニ短調HWV.437〔第2集第4番〕からサラバンド」の何たる不吉な感じ。

落ちは今回も字幕による一言。「時計じかけ」のようなオチャメ度は無いけれど、こちらも象徴的でかなりよろしい。

エロチックなところが冒頭のノラとのリボン隠しのシーンくらい。最初の方で出てくるもんだから、その後も期待したけれど、後は義息への体罰くらいなもんでエロさに欠けているのが残念。

主演のライアン・オニールは平凡な感じがしたが、脇役が皆さんイイ顔している。ノラ、クイン大尉、追いはぎ、バリバリ、ブリンドン子爵・・・・、中でもランド神父は出色。
















品川プリンスシネマ

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