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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「団鬼六「黒い鬼火」より 貴婦人縛り壷」

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「団鬼六「黒い鬼火」より 貴婦人縛り壷」1977年 日活 監督:小沼勝

借金の形として大地主に売られるように嫁入りした波路には、別れぬままに吉野という恋人がいた。嫁いでから毎日のように夫である笠井に全裸で縛り上げられていたが、波路は町へ使いに出る奉公人に吉野への思いをしたためた一通の封書を託したのだった……

若い頃、嫌っていた谷ナオミの魅力に今さら気づきましたので、出演作はなるべく見ておきたい。加藤彰作品にやや疑問があったので今度は小沼勝・・・、と思ったがこれはちょっとトンデモ展開で作品としてはどんなものか。

士族のお姫様を借金の形に手に入れた地主・高木均の怪演ぶりが目を引く。
「腰入れから半年、そろそろわしの手管に馴れて来た頃・・・」なんて名台詞。

スーパー戦隊シリーズの主戦場みたいな所で馬に若い奉公人・信吉と背中合わせに跨がせる責め。高台から眺める高木均。変な絵です。大爆発とかして欲しかったな。

「猿の祝言」って結局どんなもんなんだ。ともあれ、嵐の中、谷ナオミが高木均に犯されているのを衆人が見守る。これに高木均の妹である渡辺とく子も欲情、かねてより目にかけていた若い信吉に迫る。渡辺とく子ばかりでなく、その夫・花上晃 までもが欲情。この夫、あばづれの妻に意気地無しと詰られる気弱な亭主だったが、妻を数発平手打ちして「男を舐めるなよ」とここでも名言とともに暴力的に迫る。あばずれ妻もさぞや満足。

作品は低調だけれど、谷ナオミの良さは存分に楽しめる。
特にその表情。今回、台詞は極めて少なく、ほとんど顔の表情と肉の表情だけでの演技。
苦悶の表情から欲情、恍惚、そして最後には憑き物が落ちたような穏やかな表情に。まさに女神、解脱なんて文字が浮かぶ。
ポスト谷ナオミは何人も出てきたけれど、谷ナオミは谷ナオミだけ。SMの女王は谷ナオミ。
また、見つけたら見ておきましょう。



シネロマン池袋

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