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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「許されざる者(1992)」 DVD

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「許されざる者」1992年 米 監督:クリント・イーストウッド
Unforgiven

荒事からは足を洗っていたウィリアム・マニーの元へ若いガンマンが訪れる。娼婦に傷を負わせ賞金をかけられた無法者を追うためだ。マニーのかつての相棒ネッドを加えた3人は追跡行に出かけるが、その頃、町の実力者の保安官ビルは疎ましい賞金稼ぎたちを袋叩きにしているところだった。

昨年逝った父親遺品のDVD観賞。映画の好きな人で、なかでも西部劇、チャンバラは若い頃よく観たらしい。あまり影響を受けず映画を見ない息子だったが今なら古い映画の話をもっと聞けたと思う。

出す作品、出す作品、高水準で評判の良い監督・クリント・イーストウッドだが、実は監督作を1本も観ていない。公開の評判を耳にする度に今回は観ようと思うのだが結局、劇場に行かずに上映が終わっちゃう。
という事で恥ずかしながらイーストウッド監督作初体験。



なるほど引き込ませるドラマを作りますな。
往年のアクション西部劇とは一味も二味も違う。
ウィリアム・マニー(クリント・イーストウッド)の老いぼれ描写が実に良いのでラストに向かっての復讐鬼と化す段が映える。断っていたウイスキーを呷って初めて往年のマニーが戻ってくるのがポパイのホウレン草みたいで良い。
埋葬の指示と娼婦を人間らしく扱う事。残虐性の割に年長の者として最高にカッコいい締めくくり。
彼を更生させた妻クラウディアとの物語もスピンオフで観たいと思うほど。

それにしても、本作では随所に見られる生命の重さ、人殺しの重大さに関する描写が印象的なので深みが半端ない。
マニーよりまだ若く腕も鈍って無いように思えたネッドの尻ごみ。
初めて人殺しをしたキッド。
牧童に自業自得だと言うとマニーは「(人間は誰しも罪深い)俺たちもだ」と呟く。
保安官ビルの徹底したやり口に、イングリッシュ・ボブも手も足も出ない意外性。

公開時「最後の西部劇」と言われたりしたそうだが、そのコピーに相応しい内容。以降も、また今後もたまに西部劇が作られるだろうけれど、最後の西部劇というコピーは本作のためであり続けると言って良いと思う。



最近洋画DVDを観る時、まず吹替え版+日本語字幕で観て、気に入って時間があれば吹替え無しで2度目の観賞をするようにしている。
クリント・イーストウッドの吹替え、山田康雄の声がホントに渋くてカッコ良い。



物書きのブーシャンプに「物書き?手紙か」という台詞がツボでした。

デライラの傷がひっかき傷にしか見えないのが残念なのと、娼館でのエロ・シーンがもっと充実していれば尚良かったが・・・・

マニーはそれほど求めないと言っていたが、やはり処理は手慰みでしょうね。





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