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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「ハッピー・ボイス・キラー」

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「ハッピー・ボイス・キラー」2014年 米 監督:マルジャン・サトラビ
THE VOICES

青年ジェリーは、バスタブ工場で働いているだけの代わり映えのない日々を過ごしていたが、とある女性に心を奪われる。何とかアプローチを重ねて、彼女との距離を縮めることに成功したジェリー。しかしデートの約束をすっぽかされ、殺人事件を引き起こしてしまう。さらに、慌てふためくジェリーをペットである邪悪な猫と慈悲の心にあふれた犬が振り回し、狂気のふちに追いやる。

キュートでポップなQPホラーとは良く名付けたもんで、これはとても変わったセンスが楽しいホラー。案外、本格ホラーよりも怖いかも。
上映館が極めて少ないようだけれど、これはめっけモンだった。



鑑賞後に知ったんだけれど監督は「ペルセポリス」の女性監督だったんですね。
「ペルセポリス」は公開時に興味あったんだけど、女性監督による女の子題材のアニメって事でパスしちまったやつだ。
どうもこのところイラン付いてるので、今度、観てみよう・・・。

というのはこの映画、キュートな色使いセンスは当然ながら、いちいち画面の絵作りセンスが良くって、ハッとさせられるシーンがいくつもあったんですもの。
流石にマンガ家・イラストレーターの資質を活かしてる。



会社での楽しいコンガ・ライン。
ジェリーが恋するいかつい美女フィオナ(ジェマ・アータートン)がエンコした車のボンネット開けるタイミングでの稲光。
オープニングのセンスも良いし、白画面で歌うエンディングに見惚れてしまう。
ピンクとオレンジの衣装の女の子たちの体型のコントラストにジェリーのネイビーのスーツ。

バスタブ工場のピンクのつなぎ、ピンクのフォークリフト、ピンクの梱包テープ。
ピンクのフォークリフト3台が「ジェリーとフィオナ」という歌に乗せながらシンクロダンスするのにも唸らされた。

そんなQPでファンタジックな絵作りの中、行われているのはサイコな殺人。死体解体首チョンパ。
怖い面とともにせつない面もある。ジェリーは薬を飲むと幻聴は聞こえなくなるが、それはすなわち孤独の闇だなんて・・・
彼をセラピーしているオバハンが、まぁ醜くって厭な感じなのだけれど、10分間で一生分のセラピーは良かったのでその後のピンチ・シーンが案外と盛り上がれた。






「ピッチ・パーフェクト」のアナ・ケンドリックの出演も知らなかったので得した感。カラオケでの歌もあり。
なんか可愛い人なんですね。しかも今回はバツイチでジェリーに思いを寄せるどスケベ姉ちゃん・リサ。フィオナと好対照な小柄さ。
生首はCGでしょうけど、フィオナとリサの生首のスケール感がちょっと違うんじゃないか。フィオナの生首はリサの2倍はあっても良い。

おデブキャラも登場しますが殺戮シーンは割愛。扱いがシビアでよろしい。



ペットの犬が慈悲深く、ニャンコ先生は邪悪な猫としてしゃべる。
犬・猫の演技もすぐれている。特にイランの血が流れているため猫の使い方がとても良い。

母親との謎のエピソードが明かされると全ての事が繋がる脚本も秀逸。






チラシ・アートもNICEです。

シネマート新宿

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