「エベレスト　３D」

「エベレスト３Ｄ」2015年　米・英・氷　　監督：バルタザール・コルマウクル

1996年に起きたエベレスト登山史上でもかつてない悲劇として知られる大規模遭難事故を映画化した群像山岳ドラマ。ニュージーランドの旅行会社が公募した登山ツアーに集まったアマチュア登山家たちを中心に、山頂付近の“デス・ゾーン”で悪天候に見舞われ窮地に陥った人々の悲壮な運命を、３Ｄ映像による圧倒的な迫力と臨場感で描き出す。
1996年、春。ニュージーランドの登山ガイド会社によって世界最高峰エベレストの登頂ツアーが企画され、医師で登山経験豊富なベックや前年の雪辱を期す郵便配達員のダグ、著名なジャーナリストのジョン・クラカワー、そして紅一点の日本人女性登山家・難波康子ら世界各国から８人のアマチュア登山家が参加した。彼らを率いるのはベテラン・ガイドのロブ・ホール。一行は標高5000m超のベースキャンプに滞在しながら、１ヵ月かけて身体を高度に順応させていく。その間、ベースキャンプは多くの商業登山隊でごった返し、様々なトラブルが発生していた。そんな中、ロブ・ホールは別の隊を率いるスコット・フィッシャーと協調体制を取ることで合意、互いに協力しながら山頂を目指すのだったが…。

劇場離れを食い止めようと多くの３Ｄ作品が公開されますが、だんだん３Ｄの特性を活かす事が解ってきたようで、これなら３Ｄで体験したいと思える作品が増えてきましたね。
山登りの実話。普通では見ませんけれど３Ｄ体感なら。ストレートにタイトルに入れてきているのも目的がハッキリしていて気持ちよい。そういう意味では凡作だったらしいが「貞子３Ｄ」なんかもワン・アイデアながら観たくなる企画。観んけど。

いやいや、しかし、前半のつり橋シーンなんかで玉金ヒュンヒュンと高所恐怖症の身として３Ｄ体感を楽しんだものの、あまりにも過酷な状況の連続に手に汗握り、後半からは３Ｄや３Ｄメガネの事もすっかり忘れて見入っていましたヨ。

想像以上の過酷さ。なんという物好きな人たちなのでしょう。
そこに山があるから登る----------
山で死んだら本望----------

登山ツアーには大金を要する（万一、事故にあったときの捜索救助に対する保険もあるんでしょう、700万円くらいとか･･･）ので金持ち連中が多い。
過酷で過酷でハラハラするけれど悲壮感は全くと言っていいほど無い。
好きなエベレストで命を落とした人たちは死体は放置されるのみですが、腐敗が遅くて、綺麗なミイラになれます。
愛する人からＩ Love　Youを囁かれながら死んでいく。なかなか、こういう幸福な最期って無いですよね。