「加藤泰傑作選」
「緋牡丹博徒 花札勝負」1969年 東映 監督:加藤泰
旅の途中で訪れた名古屋で、自らの通り名である”緋牡丹のお竜”を騙った女博徒の存在を聞きつけたお竜。本名をお時というその女に行方知れずの夫と盲目の娘・お君がいることを知り、彼女を見逃す事にするのだが・・・。
未だに1本も観ていなかった緋牡丹お竜。
優しいお婆ちゃん役をしている大女優、冨士純子さん。彼女の藤純子時代の緋牡丹お竜を見ずして死ぬのは日本男児としていかがなものか。必修課目のつもりで・・・
任侠映画を見る機会は少ないのですが、やっぱり好いですね。というか、こういう物がもてはやされていた時代のい日本人って良いのじゃないでしょうか。流石に今後、嵌って沢山見ようとは思いませんが、こういうものはちゃんと若いうちに嵌っておく方がよろしいようで・・・。
現代のおっかない人たちも是非、任侠を学んでいただきたいですね。
加藤泰の作り出す映像構図・カメラワークを取ってしても美学が漲っている。
オープニングの線路のシーンから、名古屋に着いたお竜の暖廉ごしの仁義。受け人である山本麟一の応対。・・・痺れます。
高倉健の登場以来繰り返される川沿い鉄橋のシーン。蒸気機関車は見えず、鉄橋の上から垂れこめる煙・・・。
脇を固める男優陣も実にカッコよろしい。
一番は、先にも述べた山本麟一。一人で敵陣に乗り込み絶命。
帰ってきた山本麟一を迎える西の丸一家親分の杉山(嵐寛寿郎)
「馬鹿な子分ばかりだが、そんな奴等が俺はかわいくってしかたがねぇ」
コメディ担当の若山富三郎の所の若い衆、不死身の富士松(待田京介)が、尻端折り襷十字で突然お竜さんの脇で傘を捧げながら金原一家に乗り込む雪の情景。
それにしても、女博徒を主役に置くという涎ものの企画であったはずなのに脇役の男優陣ばかりに魅かれてしまうのは何故でしょう。
常に男優よりも女優に関心を置く私としたことが・・・。
特に特別出演であるはずの高倉健が登場すると、藤純子が所詮、女博徒という色物に追いやられ、高倉健が全て良い所を持って行ってしまうのが悔しい。
確かにメチャカッコ良いので健さんファンには堪らんでしょうけど・・・。
今回、緋牡丹シリーズはこれしか見れなかったけれど、まだまだ機会はありそうなのでいづれまた・・・
シネマヴェーラ渋谷
「緋牡丹博徒 花札勝負」1969年 東映 監督:加藤泰
旅の途中で訪れた名古屋で、自らの通り名である”緋牡丹のお竜”を騙った女博徒の存在を聞きつけたお竜。本名をお時というその女に行方知れずの夫と盲目の娘・お君がいることを知り、彼女を見逃す事にするのだが・・・。
未だに1本も観ていなかった緋牡丹お竜。
優しいお婆ちゃん役をしている大女優、冨士純子さん。彼女の藤純子時代の緋牡丹お竜を見ずして死ぬのは日本男児としていかがなものか。必修課目のつもりで・・・
任侠映画を見る機会は少ないのですが、やっぱり好いですね。というか、こういう物がもてはやされていた時代のい日本人って良いのじゃないでしょうか。流石に今後、嵌って沢山見ようとは思いませんが、こういうものはちゃんと若いうちに嵌っておく方がよろしいようで・・・。
現代のおっかない人たちも是非、任侠を学んでいただきたいですね。
加藤泰の作り出す映像構図・カメラワークを取ってしても美学が漲っている。
オープニングの線路のシーンから、名古屋に着いたお竜の暖廉ごしの仁義。受け人である山本麟一の応対。・・・痺れます。
高倉健の登場以来繰り返される川沿い鉄橋のシーン。蒸気機関車は見えず、鉄橋の上から垂れこめる煙・・・。
脇を固める男優陣も実にカッコよろしい。
一番は、先にも述べた山本麟一。一人で敵陣に乗り込み絶命。
帰ってきた山本麟一を迎える西の丸一家親分の杉山(嵐寛寿郎)
「馬鹿な子分ばかりだが、そんな奴等が俺はかわいくってしかたがねぇ」
コメディ担当の若山富三郎の所の若い衆、不死身の富士松(待田京介)が、尻端折り襷十字で突然お竜さんの脇で傘を捧げながら金原一家に乗り込む雪の情景。
それにしても、女博徒を主役に置くという涎ものの企画であったはずなのに脇役の男優陣ばかりに魅かれてしまうのは何故でしょう。
常に男優よりも女優に関心を置く私としたことが・・・。
特に特別出演であるはずの高倉健が登場すると、藤純子が所詮、女博徒という色物に追いやられ、高倉健が全て良い所を持って行ってしまうのが悔しい。
確かにメチャカッコ良いので健さんファンには堪らんでしょうけど・・・。
今回、緋牡丹シリーズはこれしか見れなかったけれど、まだまだ機会はありそうなのでいづれまた・・・
シネマヴェーラ渋谷