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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「殺し屋人別帳」

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「歌手デビュー50周年記念 映画特集 荒木一郎の世界」

「殺し屋人別帳」1970年 東映 監督:石井輝男

ボスが元殺し屋の黒岩組と竜神一家に抗争勃発!初主演である渡瀬恒彦をぶっつぶすべく、片言の仏語を喋りまくる”モンマントルの鉄”こと佐藤允、大正琴を抱えた”八人殺しの熊寅”ことアラカンを始め田崎潤、中谷一郎、吉田輝男、小池朝雄、由利徹、荒木一郎とクセモノ役者が大暴走。見どころ満載、石井輝男テイスト溢れる一作。

10月観賞分

今まで見てきた石井輝男作品の中(怪しいやつばかり寄ってみてるからか)でも特にストレートに娯楽に徹する痛快B級映画。これは面白い。
代表作「網走番外地」は1本だけ大昔に観た記憶があるが完全に忘却の彼方なので解りません。その「網走番外地」のセルフリメイクの要素があるらしい。

初主演の渡瀬恒彦を取巻く脇役陣の曲者感、役力と登場人物キャラ作りが相当に凄まじい事になっている。
シルブプッレの”モンマントルの鉄”佐藤允との雇われ用心棒コンビは言うに及ばす、
いつも通り石井輝男=吉田輝男は真面目さが自然なフラになってて笑える。
”八人殺しの熊寅”の嵐寛寿郎の老人パワーの可笑しみ。
務所帰りで無鉄砲さから組に迷惑をかけないよう一歩引いて満を持してる伊吹吾朗。
勿体ないほど早くに消える小池朝雄。
白無垢を血に染めて父を亡くし、仇打ちに燃える賀川雪絵。
吉田輝男と賀川雪絵の出入りシーンでのケレンミたっぷりさはお見事。

刺青を焼消させる男気溢れる中谷一郎のカッコ良さ。
ロマンポルノ出演が印象的な女壷振り師の英美枝の粋さ。
由利徹のおとぼけの安定。
オー!モーレツで一世風靡した小川ローザの出演。パンチラ無しが残念。



これ、荒木一郎の特集でしたね。
荒木一郎も頑張ってます竜神一家の若い衆の中ではメインな役。

そんな曲者役者と十二分に張り合い魅力を出してる渡瀬恒彦。その後の活躍に繋がるのも当然。

「網走番外地」シリーズも観ておかなきゃなぁ。東映ヤクザ映画まで手が回らないのが現状ですけど。



シネマヴェーラ渋谷

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