「お柳情炎　縛り肌」

「お柳情炎　縛り肌」1975年　日活　監督：藤井克彦

博徒の親分に拾われたお柳は妖艶な女性に育ったが、やがて壺振り稼業で賭場から賭場へかたき討ちの運命に巻き込まれ、悪手下の奸計でSM責めを受けるに至る。そして血しぶきのなかで迎える大団円--

「花と蛇」団鬼六＝谷ナオミのSMシリーズも今回は昭和初期を舞台にした任侠SM。静子夫人も良いが本作での谷ナオミは妖艶なだけでなく、簪を武器に立ち回り強い女。また新たな魅力を振りまいてくださる。
谷ナオミ･･･見ているこちらが歳を重ねた事によってこれほど評価が変わった女優さんも珍しい。

弟は亡き父を継ぐ風間杜夫だが、女好きだけしか引き継がないヘタレで番頭格の高橋明に組を良いようにされている。
旅から戻った姉の谷ナオミが恋人、東てる美と匿われる生活の弟のていたらく叱咤するも、逆に旅に出ていた姉を無責任と責められ、返す言葉が無い。
ここら案外重要で、谷ナオミが東てる美を実の妹同様に思う関係性が築かれる･･･って、まぁ、そんな事よ入りもSM女王谷ナオミの緊縛被虐だ。



谷ナオミのあまりにもな妖艶さに見惚れ、小島マリのとろろ責め提案に反応できない高橋明。サイコーです。

ただ、残念なのは肝心のとろろ責めがただとろろを塗りこめるだけで痒み苦しみの描写少ない。

小島マリは任侠もので和装だが時代にそぐわぬエキゾチッツクな顔立ちがドSぽくて良い。



東てる美は、どうしても前張りを気にして見るようになっちゃいましたが、前張り露見もなく無事被虐。やはり若い頃のテルミーは価値あり。

冒頭シーンは音声のみで2回も聴かされる羽目になったぞ。上野公園　夜桜　2017





　　

　

上野オークラ劇場