「いじめて、ください。アリエッタ」

「実相寺昭雄の光と闇」

「いじめて、ください。アリエッタ」1990年　エーライツ　監督：実相寺昭雄

夫の残した借金返済のために水商売の道に入った良子は窃盗の濡れ衣を着せられてSMクラブに行き着く。AVメーカーからリリースされたが好評につき劇場公開もされた。薄幸な運命に落ちていく加賀恵子が美しい。



これは4月鑑賞分。
久々の劇場鑑賞。2回目。
最初に観たのは知り合いの当時AV監督とかやってた奴の家で見せられた。なんとその時までウルトラマンやウルトラセブンの実相寺昭雄という人の事を認識してなんだ。教えてもらったらなるほど子供のころから観て好きな作品の多くは、実相寺監督作品だった。
そいつの狭い部屋に不釣り合いなどでかいブラウン管大画面テレビでうだうだ言いながら観ていたら、業界のお仲間がやってきて何やら専門的なお話をしていた、絵の切り方がどーのこーのと、構図の事言ってんでしょうね。今回、観て、あれは多分お寺のシーンだったなと思い出した。私としては加賀恵子さんの薄幸な容貌が気になってしょうがなかったばかりで。
それから劇場にかかっていた事があって観に行って以来、何年ぶりなんでしょう？20数年ぶり。

SMクラブに行く前に場末のスナックで売上金横領の嫌疑をかけられ剥かれていくいじめられ方がとても良い。苛めたくなる感じがぷんぷんの加賀さん。
ホテルでの放置プレイはありがちだけど当時は新鮮な気もしたような。
山本竜二、頑張ってんな。

極端な話、実相寺監督、AV撮ってなかったら知らなかったって事になる、記念すべき本作。いやいやそのうち知るだろうが･･･
実相寺昭雄を偲ぶ特集の際は必ず入れておいて欲しい作品。





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