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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「未来よ こんにちは」

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「未来よ こんにちは」2016年 仏 監督:ミア・ハンセン=ラヴ
L'AVENIR/THINGS TO COME

教師の夫と巣立っていった2人の子供を持ち、自身も高校で哲学を教えているナタリー。高齢の母親を世話しながら、哲学書の執筆に忙しくしている状況で、夫が別に付き合っている女性がいたことがわかる。夫に彼女と生活を共にすると告げられてあぜんとしていると、今度は母親が亡くなってしまい、さらには付き合いの長かった出版社からも契約を打ち切られる。バカンスシーズン直前にひとりぼっちになってしまったナタリーは……。



イザベル・ユペール目当てでないとなかなかこういう作品は見ません。女流監督だし。
で、見ると、イザベル・ユペール目当てでの鑑賞は大正解。彼女の魅力のための映画として見て一向に構わない。
美人でもなく(否、美人なのか?)歳くったこの女優さんが映画のポスターにドーンと出てるとどうしても観たくなっちゃう。








気がつくとおひとり様になっているナタリー。完全な自由と寂しさは隣り合せ。
哲学を教える先生(亭主も)という設定の意味あいはきっとあるだろうけど自分には先生の講義はちと難しい、哲学的な単語を追う。
ガツガツとせわしなく歩く姿が印象的。
さりげないファッションも実にどうもカッコ良い。そして、時に可愛い。



亭主、息子、教え子、それぞれの関係の男が運転する車の助手席に納まるイザベル・ユペール。車窓をみつめる表情が映画的に絵になる。

イケメンの教え子とただならぬ雰囲気があるけど、浮気(本気)をしていたのは亭主の方で、告白された時の反応が絶妙。
「死ぬまで一緒だと思っていたのに・・・」そこに愛なんてものをとっくに越えた熟年夫婦の感情が浮き上る。

結局、イケメンの教え子とは何事も無くて、ついにはキツイ批判を浴びる。

出先では、何かと問題を起こす厄介な母親のせいで呼び戻される。
母親も亡くなると、彼女を出先から呼び戻すのは嘘か本当か管理人からの水漏れ報告。

バスの車窓から偶然、元亭主と恋人を発見して笑っちゃったり。
別れた亭主と孫の取りあい。
女性の不可解な涙。



音楽の使い方も良いです。
ウディ・ガスリーの詩も良いがエンディングの「アンチェインド・メロディ」のカバーが、映画と切り離してもとても良いので調べてみたらフリートウッズという50年代ドゥーアップ・グループによるカバーでした。
The Fleetwoods - Unchained Melody

日本語タイトルはこんなもの?英語のTHINGS TO COME はしっくり来る。



下高井戸シネマ

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