「深夜の告白」

「フィルム・ノワールの世界Ⅱ」

「深夜の告白」1944年　米　監督：ビリー・ワイルダー HDデジタル
Double Indemnity

深夜のオフィス、瀕死の保険外交員が告白する殺人事件の顛末とは。倒叙形式と回想シーンの多様、不安感を煽る光と影のカメラワーク、何よりも登場人物の内面を掘り下げるワイルダーとチャンドラーの脚本が見事な、フィルムノワール最高傑作の1本。




ビリー・ワイルダー✖レイモンド・チャンドラー✖ジェームズ・M・ケイン
保険金目当て殺人の実行までは普通のフィルム・ノワールと思ったが、後半の泥沼脱出を試みる登場人物の心理的変化が巧妙に浮かび上がり参った！
このあたりがビリー・ワイルダーの面目なのだろうか。この監督作品は死ぬまでに観ておかなきゃいけない作品の宝庫。つまりほとんど観てないんだな。
楽しみにしてます。

共犯の主役二人（フレッド・マクマレイとバーバラ・スタインウィック）の魅力が今一だったが脇が補う。

凄腕調査員のエドワード・G・ロビンソンと可憐な娘ローラのジーン・ヘザーが物語上実に効いていて傑作に。





短気な青年とお坊っちゃまな保険会社社長の配し方まで見事。





シネマヴェーラ渋谷