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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「女左膳 濡れ燕片手斬り」

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「昭和の銀幕に輝くヒロイン[第61弾] 伝説の美女・魅惑の独演 安田道代」

「女左膳 濡れ燕片手斬り」1969年 大映 監督:安田公義

隻眼隻手の女剣客・おきんが、愛刀濡れ燕を一閃、二閃、江戸無法街の悪人どもをたたっ斬る──! 鋭い眼光、キップのいい台詞まわし、痛快な殺陣。「女左膳」安田道代がほれぼれするほど格好いいヒロイン・アクション時代劇。

隻眼隻手の丹下左膳の女版、安田道代主演という企画。これはどうしたって観たくなるではないか。
しかし、期待が大きすぎましたかな。確かに女左膳の立ち回りはとても格好いいんだけれど、いろんな面でもうちょっと残念だったかな、という・・・
面白かったんですけど、そのあたりにシリーズ物としてヒットしてもおかしくない題材が、これっきりで終わってしまった因を感じます。

安田道代、アクションは良かったのですが、台詞回し。格好良いキメ台詞が、何かビシッと決まらない。時代劇ってこんな感じ?
「雲が出た。雨を呼ぶのか濡れ燕。濡れ燕が血を呼んでいる。」・・・あれれ〜?
ヒロイン、高笑いで登場も、・・・ウーム。
「こりゃ、しどい見世物だ。極楽どころか、地獄絵だぜ」・・・あれあれ?
「お前さんのご趣味にあわない女さ」うわ〜、格好良いんだけどなぁ。

それに当方が、勝手にもっとB級路線を期待しすぎたのかも。東映での企画を想定してしまったか?

高円大僧正を澤村宗之助が嫌らしく演じているもののエログロ度が今一。
青年剣士三輪栄三郎(本郷功次郎)の妹でやたら顔が白いだけで色っぽくもなんともない操(三木本賀代)にご執心と、女の趣味も良くないじゃないか。
刀好きの殿、青山大膳太夫の小池朝雄の悪人ぶりも、心なしかいつもより弱い。
小松方正の切られっぷりは良かったですが・・・。

今一つ感の中で作品を救っているのが浪人(実は隠密)蒲生泰軒・長門勇の飄々としたキャラクター。ところどころに見せるユーモアに思わず笑っちゃいます。
特に、気になる大目付への耳打ちの言葉。
それを知らされたときの左膳・おきんの中途半端なリアクションと共にナイスでございました。

鑑賞後、渡辺宙明さんのザ・ガードマンのようなテーマ曲が頭から離れなくなって困った。
冒頭で逃げる町娘(丘夏子)が、ちょっと三浦理恵子みたいで良かったです。



実は男の方の丹下左膳映画は何も観てないんです。大河内傳次郎のを観ておきたい。

ラピュタ阿佐ヶ谷

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