Quantcast
Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4203

「砂漠の放浪者 ケーブル・ホーグのバラード」

$
0
0
「魅惑のシネマクラシックスVol.27 ワーナー・ブラザース シネマフェスティバルPART4」

「砂漠の流れ者/ケーブル・ホークのバラード」1970年 米 監督:サム・ペキンパー



砂漠の真ん中で仲間に裏切られ、置き去りにされたケーブル・ホーグ。復讐を胸に歩き続けた彼は、またや息絶え絶えという4日目に、奇跡的に水を掘り当てる。そこが駅馬車のルート沿いであることに目をつけた彼は、その“泉”を給水所として一儲けしようと企んだ。怪しげな牧師ジョシュアや、町で意気投合したグラマーな娼婦ヒルディーと一緒に砂漠で暮らし始めたのだったが……。

街ではクズと言われ、仲間のボウエン(ストローザー・マーティン)とタガート(L・Q・ジョーンズ)には腰抜け呼ばわり、なけなしの水を奪われ広い砂漠に放り出された男ケーブル・ホーグ(ジェイソン・ロバーツ)がひょんな事で水脈を発見。
土地登記手続きのため街に出たら、今度はひょんな事で理想的な女(娼婦)ヒルティー(ステラ・スティーブンス)を発見。
カラーを回転させる怪しい牧師ジョシュア(デビット・ワーナー)と2人組で給水所を一から作り始め儲けを蓄えながらも復讐のためボウエンとタガートを待ち続ける。



その復讐の遂げ方の良さに新時代の乗り物によるあっけない最期。
なともまあ男のロマンが沢山詰め込まれた異色西部劇。

ヒルティーとの幸福な時間も3週間で終わらせるし、牧師ジョシュアともバディというほどではない関係性。このあたりが絶妙でほのぼの感に溢れていて好きだなぁ



グラマー・キュートな娼婦ヒルティーのステラ・スティーブンズがまさに男のロマンの象徴。
出会いでのしつこいまでの谷間カットバックにニヤニヤ。



パンツのハート、ガーターベルト、ブロンドにキュートな顔立ち。扉をも蹴破る気性。可憐な歌声。





劇中歌がまた良いんですね。

butterfly mornings and wild flower afternoons

サム・ペキンパーといえば血みどろやスローモーションが有名と聞くが、本作では血は僅かしか表現されないタガートと冒頭のイグアナくらいだ。
スローモーションではなく駒落としを使ってコミカルな要素も突っ込んでくる。




砂漠の真ん中で一から事業を興すのは鼠穴的なんだけど・・・
ケーブル・ホーグが銀行の融資を取り付けた直後、欲望に駆られ娼館に入ってしまう件、おいおい商売人が商いの元に手を付けちゃあかんぞと心配したが、外で牧師が説教を始めるのを聞き、留守番に置いてきたジョシュアの事が信用できなくなり、女を抱かず金も払わず砂漠に戻ったので成功が約束されたと安心した。この一連の件はとっても好き。



ジョシュアの弔辞。
最期の西部の男、西部劇、の鎮魂。



池袋 新文芸坐


にほんブログ村 映画ブログへ blogram投票ボタン

Viewing all articles
Browse latest Browse all 4203

Trending Articles