「ミス・ピーチ 巨乳は桃の甘み」2005年 OP映画 監督:吉行由実
桃の美味しさをアピールするミス・ピーチのミキ。実は年は10鯖読みしていて、17年前、死別した彼との間の子を施設に預けている。準ミスのサキエ、特別賞のアケミの3人で世界のミス・フルーツたちが競い合うミス・フルーツ・インターナショナルの日本代表の座を手に入れるべく、桃のキャンペーンに精を出す。ある日ミキに取材の依頼が来る。気合を入れて出かけるミキだが、そこで出会った記者は死別した元彼に瓜二つで・・・。
あるときは主役、あるときは端役、ちょい役と数多くの作品に出演し、これからますます円熟すしたピンク女優として歩む最中に早世して一気に伝説となっていまった林由美香さんの遺作となる作品。
その守備範囲の広さは晩年、立川志らくの「SF小町」、映画監督として志らくと敵対関係の姿勢を貫く快楽亭ブラックの「『四谷怪談』でござる」(未見)の両作品への出演からも伺える。
未見ではあるがお岩の怨念とも言われた「『四谷怪談』でござる」が遺作でなく、このような明るく主役を演じる林由美香アイドル映画ともいえる作品が遺作となったことは、変な話だが、つくづく良かったなぁ、と感慨深い気持ちになるじゃないですか。
ここで彼女が演じるのはミスピーチのミキ。10歳も鯖を読み応募したミス・ピーチになんと優勝し、準ミスと特別賞の娘(小島三奈)、3人で「ミスフルーツ・インターナショナル」の日本代表の座を手に入れるべく、キャンペーンをしながら厳しい特訓を受けているという設定。
17年前、地元のヤンキーだった彼女は暴走族のリーダー沖田(岡田智宏)の子を身ごもったものの沖田は直後に事故死。生活力のないミキはタクヤと名づけた子を施設に預けるしかなかった。立派な大人になってタクヤを引き取ろうと決心したミキの思いがミス・ピーチとしての活動の原動力となっていて、意外と真面目で健気なんです。
沖田の弟分でゲイの二階堂と共同生活をしながら、健気にキャンペーン活動をするミキと沖田と瓜二つの週刊誌記者、宇都宮(岡田智宏・二役)とのラブコメ。
ベテラン林由美香のコメディエンヌとしての可愛らしさを十二分に引き出した作品で、とにかく、その軽さが良いのです。
軽いながらも美談としての息子との再会シーンのベタっぷりに、ちょっとキュンとなってしまうでないの。
ピンク映画でのハートウォーミング方面展開にはしばしば辟易としてしまう事も多い中、素直に胸キュンになれるのも演出の妙と林由美香の演技の賜物かしら。
タイトルの「巨乳のたわみ」はもちろん林由美香のペチャパイの事ではなく、準ミスでミキを失脚させようとスキャンダルをかぎまわっている準ミス、サキエ(薫桜子=後に愛奏)の事で、ミキは再三サキエからペチャパイをバカにされているのです。
ミス・フルーツ審査員とデキてるサキエはスキャンダルを暴くためタクヤの童貞まで奪っちゃうんですけど・・・
特別賞の娘、小島美奈もキャンペーン中のクレーマー、ミス・スイカたちに対して、ミキと一緒に上着を脱いで土下座をする、とても良い子。
ただ、無理から入れた感のエッチ・シーンの「金魚」は無いよなぁ。
とってもキュートで可愛い林由美香の遺作です。良かった良かった。
上野オークラ劇場
桃の美味しさをアピールするミス・ピーチのミキ。実は年は10鯖読みしていて、17年前、死別した彼との間の子を施設に預けている。準ミスのサキエ、特別賞のアケミの3人で世界のミス・フルーツたちが競い合うミス・フルーツ・インターナショナルの日本代表の座を手に入れるべく、桃のキャンペーンに精を出す。ある日ミキに取材の依頼が来る。気合を入れて出かけるミキだが、そこで出会った記者は死別した元彼に瓜二つで・・・。
あるときは主役、あるときは端役、ちょい役と数多くの作品に出演し、これからますます円熟すしたピンク女優として歩む最中に早世して一気に伝説となっていまった林由美香さんの遺作となる作品。
その守備範囲の広さは晩年、立川志らくの「SF小町」、映画監督として志らくと敵対関係の姿勢を貫く快楽亭ブラックの「『四谷怪談』でござる」(未見)の両作品への出演からも伺える。
未見ではあるがお岩の怨念とも言われた「『四谷怪談』でござる」が遺作でなく、このような明るく主役を演じる林由美香アイドル映画ともいえる作品が遺作となったことは、変な話だが、つくづく良かったなぁ、と感慨深い気持ちになるじゃないですか。
ここで彼女が演じるのはミスピーチのミキ。10歳も鯖を読み応募したミス・ピーチになんと優勝し、準ミスと特別賞の娘(小島三奈)、3人で「ミスフルーツ・インターナショナル」の日本代表の座を手に入れるべく、キャンペーンをしながら厳しい特訓を受けているという設定。
17年前、地元のヤンキーだった彼女は暴走族のリーダー沖田(岡田智宏)の子を身ごもったものの沖田は直後に事故死。生活力のないミキはタクヤと名づけた子を施設に預けるしかなかった。立派な大人になってタクヤを引き取ろうと決心したミキの思いがミス・ピーチとしての活動の原動力となっていて、意外と真面目で健気なんです。
沖田の弟分でゲイの二階堂と共同生活をしながら、健気にキャンペーン活動をするミキと沖田と瓜二つの週刊誌記者、宇都宮(岡田智宏・二役)とのラブコメ。
ベテラン林由美香のコメディエンヌとしての可愛らしさを十二分に引き出した作品で、とにかく、その軽さが良いのです。
軽いながらも美談としての息子との再会シーンのベタっぷりに、ちょっとキュンとなってしまうでないの。
ピンク映画でのハートウォーミング方面展開にはしばしば辟易としてしまう事も多い中、素直に胸キュンになれるのも演出の妙と林由美香の演技の賜物かしら。
タイトルの「巨乳のたわみ」はもちろん林由美香のペチャパイの事ではなく、準ミスでミキを失脚させようとスキャンダルをかぎまわっている準ミス、サキエ(薫桜子=後に愛奏)の事で、ミキは再三サキエからペチャパイをバカにされているのです。
ミス・フルーツ審査員とデキてるサキエはスキャンダルを暴くためタクヤの童貞まで奪っちゃうんですけど・・・
特別賞の娘、小島美奈もキャンペーン中のクレーマー、ミス・スイカたちに対して、ミキと一緒に上着を脱いで土下座をする、とても良い子。
ただ、無理から入れた感のエッチ・シーンの「金魚」は無いよなぁ。
とってもキュートで可愛い林由美香の遺作です。良かった良かった。
上野オークラ劇場