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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「セクシー・サイン 好き好き好き」

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「"キネマ洋装店"コラボ企画 美しい女優・美しい衣装」

「セクシー・サイン好き好き好き」1960年 大映 監督:島耕二 35mm

アニメのオープニングからワクワクさせる三人娘の広告マン争奪戦。モデルの野添を始め三人娘のキャラにあったカラフルな衣装が目を引く。薬の調合が趣味の画家・船越英二。武芸の達人・北林谷栄、タイトル曲を歌うフランク永井など脇役も豪華。



こんな素敵なタイトル発見したら、それだけで観たくなるってもの。
話の流れや細部にかなり破綻を来たしてるラブ・コメではあるがその欠陥を補って余りある細かな見所が目白押しで楽しい事この上ない。



三人娘(野添ひとみ・叶順子・宮川和子)が次から次へと可愛らしい衣装を披露。
この三人娘、名称とか無いんでしょうか。
特にファッションモデルだけに野添ひとみの衣装は見所。赤、白、緑、黒、黄色・・・、三人娘それぞれにイメージ・カラーを付けたくはならなかったのかしら。叶順子は基本青かな。
野添ひとみのシナの作り、ブリブリの甘え口調。美容師の叶順子は基本プリプリ。社長令嬢の宮川和子は比較的三枚目担当?
男性陣のファッションの方はというと、画家・船越英二のダサセンスや時代を感じさせる川口浩のランイングウェアにRISSEI大アイスホッケー部の二本輪の練習着とユニフォーム。当時のアイスホッケーは鉢巻や簡単なヘッドギアで戦ってたのね。

西武デパート屋上ヘリポートでのファッションショー
西武のボンネットバス、車内で川口浩にモーションかけてお目々パチパチさせる野添ひとみ。
箱根ケーブルカーで顔が暗がりになるツーショット。
「テレビは・・・」の看板に向かってグリーンのスーツでモンロー・ウォークを見せる野添ひとみ。
遅刻してきた野添ひとみを強く叱りつける川口浩のカッコ良さ。これ、当然ひとみちゃん一発で惚れます。
当時のスポーツ選手の間では事前にサロメチール塗るがトレンド?

船越英二の画家は絵を描くシーンは無く、漢方薬の調合ばかりしている。日頃からちょっと珍妙な船越英二が本作では輪をかけての珍演。
口髭たくわえ半白髪に前髪パーマを当てたり。
惚れたマドンナの居る美容院へ出向いての挙動の怪しさなどコミカルな演技が、何気にグルーチョ・マルクスっぽく見える。強ち口髭のせいだけでは無さそうだ。
船越英二がタクシーを呼ぶシーン、大好き。



恋愛争奪戦が彼の煎じる惚れ薬というバカバカしさ。速効力の薬だが、飲む人によって現れる症状が異なる。惚れ薬として効いたのは寿司屋の清川虹子だけ。それも尻に敷く夫への愛再燃で微笑ましい限り。
箱根に向かう列車でスターのフランクさん登場にサインを求めるばかりか歌って欲しいとは無礼だが、嫌な顔ひとつせずフランク永井が美声を聴かせる。まぁ、そのために出演してるんですからね。



他にもバーベルの下敷きになる野添ひとみなんかマンガみたいで楽しい。
それにしても、ワンシーンのみ登場の市田ひろみが意味不明。当時の流行や世相に因があるのか定かでないが、当時の観客も「?」だったんじゃないかと想像しちゃう。

シネマヴェーラ渋谷


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