「太陽の墓場」

「バンジュン生誕110年記念 伴淳三郎と三木のり平 昭和に愛されたふたりの喜劇人」

「太陽の墓場」1960年　松竹　監督：大島渚

大阪・釜ヶ崎に暮らす無法者の間で、花子(炎)はしぶとく生きていた…。社会の底辺で生きる人々を激しくも繊細にとらえた人間群像の傑作。花子の父親・伴淳のほか、小沢、藤原、北林ら曲者役者陣が強烈。



念願の観賞。聞きしに勝る。
出来る名優達に囲まれての炎加世子と佐々木功が良い。
掃溜めの不衛生感とギラギラの汗。



汚いドヤ街なのに絵が芸術的に美しい。
田中邦衛登場の朝日。
左卜全が捨てる河川。
被害女子高生と炎、佐々木3人の通天閣臨む高所パン。





主要な登場人物の多くが死んで行く中、炎加世子と手を取ってのラストは意外や意外の.....

スパニッシュなギター曲も良いし、佐々木功と中原功二が取っ組みあう時のパーカッシブな曲も最高。
音楽は真鍋理一郎。



出てるんだからしょうがないけど、本作を伴淳とのり平の特集で見るとは思わなかった。
伴淳三郎は喜劇的側面を見せるものの、さほどの破壊力は出していない。そういう映画じゃないから。

津川雅彦（1940年1月2日 - 2018年8月4日）の追悼もできました。



これは大島渚初期作の中でもピカ一ですぞ！




花子：炎加世子 / 寄せ松：伴淳三郎 / 寄せ平：渡辺文雄 / バタ助：藤原釜足 / ちか：北林谷栄 / 動乱屋：小沢栄太郎 / 色目鏡：小池朝雄 / 大男：羅生門 / 村田吾郎：浜村純 /　坂口：佐藤慶 / マサ：戸浦六宏 / 片目の竜：松崎慎二郎 / 武：佐々木功 / 信：津川雅彦 / 辰夫：中原功二 / ヤス：川津祐介 / ポン太：吉野憲司 / 泥棒：田中邦衛 / 犯された女学生：富永ユキ / バタ屋：左卜全




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