「セックスの季節」

「OP　PICTURE＋フェス　2019」

「セックスの季節」2019年　OP映画　監督：佐々木浩久
R18タイトル「好色男女 セックスの季節」

ピンク映画がもつ表現の自由度と佐々木浩久監督の感性が融合し産声を上げた話題作。東京でもがく若者を描き切る！女優を目指して上京したナナは、芽が出ず枕営業要員として扱われる日々を過ごしていた。


全編に流れるクラシックとちょいちょい挿入されるモノクロスチールがアート性を打ち出して凄く好ましかった。
栄川乃亜演じるナナは女優になりたいと思っているが、映画や演技よりセックスが好き。それで良い。ピンクの枠内で自由に撮った極めて個人的作品。

女優しじみの出演は前作「絶倫謝肉祭」の流用と新撮のインタビューシーン。実はもう１シーンしじみが絶対言いたかった台詞のシーンが予定されていたけど事情により実現せず。今後に期待。監督、いつか言わせたげて。

例によって小坂ほたるが重要な役割･･･なのか？

映画で呪いをかける。
映画で世界を変える
映画にはそんな力は無い。



監督自身、若い頃のフィルムとオークラのスクリーン前で栄川乃亜とで出演。

栄川乃亜、顔の印象がなかなか定まらないタイプでオークラでも舞台挨拶での明るさばかりが印象に残った人。
監督は、次は「呪いの赤襦袢」出演の彼女を主演で撮ろうと決めていたらしい。初主演抜擢に見事に応えた。プロの眼力は凄いですね。






噂の長谷川千紗。出演作やっと観れた。女流写真家で栄川乃亜に「表情が少ない」と指摘。栄川はこの台詞がナナのキャラ作りにおいて大きな呪縛となったそうな。
長谷川、栄川はレズシーン。長谷川千紗はかなり良いがまだまだこの一本では分からん。他の出演作も観たい。



もう一人、川菜美鈴。ショートカットフェチを充分満足させる。
彼女が白壁に溶け込む一瞬からのカットは思わずハッとする名シーン。



マン拓マニアの久保新二のシーンにそぐわないクラシック音楽が面白い。
石川雄也演じる監督のモデルは誰か。4，5人の合成イメージとの事。
終盤には小林宏史による野外劇のまで、なんじゃいコレとぶっ飛んで行く。

だから「絶倫謝肉祭」「呪いの赤襦袢」観た去年、「発狂する唇」「血を吸う宇宙」も見ておかなきゃって言ってたじゃん。まだ見てないの？ボケナス。



テアトル新宿