「2011年ピンク映画傑作選」
「となりの人妻 熟れた匂い」2011年 OP映画 監督:後藤大輔
かつて 有名な漁師だった作造(なかみつせいじ)は、子供を亡くしてからは働きもせず、飲んだくれてばかり。妻・照子(冨田じゅん)は仕事をしろと言うが、作造は嫌だの一点張り。照子に送り出され漁港へ来た作造は、漁師にとって大切な網が埋れていることに気づき、そこを掘り返すと壺が出た。それを見ていた煙草屋のじいさん(久保新ニ)と客・弘美(松井理子)。作造の昔話をするじいさんは、作造夫婦の子供と同じ名前の弘美に好奇の目を向け、ちょっかいを出した。普段は作造に子供のことは忘れろと言う照子だったが、時々子供部屋に入っては涙を流していた。帰宅した作造が持ち帰った壺には、信じられない程の大金が詰まっていた。
落語「芝浜」をピンク映画化っていう事で期待しました。
落語題材の芝浜を改作している点にはいくつか文句も付けたくなりますが、これはピンク映画なので、その辺にはあまり目クジラを立てないように。
ピンク映画としてどうなのか。・・・というと冨田じゅんという女優の熟女っぷりがエロく文句なし。
写真で見るともっと若くて可愛い感じの人かと思っていたが、時に清川虹子ばりに見せる表情や、適度にたるんだ腹部など、熟女優としてのヴァリューはかなり高い。
残念なのは、同様に新人と表記された松井理子、瀬名りく、両脇役陣が、チト弱いか。
マル査のキャラなど、面白いし、サングラスに映り込んだ張型ってのも冴えてるんだけどなぁ。
瀬名りくは、出演そのものが意味不明で・・・。まぁ、そこらがいかにもピンク映画ですけど。
先日「物凄い絶頂 淫辱」で見た久保新ニが、こちらでは打って変って抑えた演技。入歯を出し入れして演じる煙草屋の爺さん。今さらながらに久保新ニの偉大さに慄く、今日この頃であります。
やっぱり礼儀としてストーリーに突っ込んでおきましょうか。
魚屋を漁師としたのは良いとしてタコ壺の中の金が1億円。これでは一晩で飲みきれない。
第一、飲んでしまったのが本当で金を拾ってきたのが夢という状況をもう少し描いておかないと、「よそう、夢になるといけねぇ」には持って行きにくいだろう。それでも有名な落ちだから台詞として一応使ってます。
ドエロく喪服を着る冨田じゅん。いくら釜の蓋が開かなくても喪服は質草になってなかったのね。現代で貧困を描く事の難しさよ。これは落語の方も同様か・・・。
ピンク映画に突っ込みなど入れずに、素直に楽しみましょう。
妻の照子が壺が現実であったと告白するクライマックス。「身ひとつで出て行きます」と全裸で階段を降りて来て、土下座するシーン。眩しいばかりの熟女立ち姿。折りたたんだ身体の脇から見えるパイパイのよろしい事。
漁師網を被せて、ウェディングヴェールに見立てるアイデアはナイス。
ヴェールの向こうに現れる亭主・作造の慈愛に満ちた表情。
照子は「全ては夢だ」と、言いくるめようとする場面では、鴨居から隠しきれない1万円をごまかそうと夫婦セックスに誘い込む。ピンク映画ならではの展開があったり・・・
ラストの「夢になるといけねぇ」の、その後の台詞がなかなか泣かせるんですよ。
熟年夫婦の愛を描いた傑作でもあるんですから。
死んだはずの弘美とも再開して、ハッピーエンド。
銀座シネパトス
「となりの人妻 熟れた匂い」2011年 OP映画 監督:後藤大輔
かつて 有名な漁師だった作造(なかみつせいじ)は、子供を亡くしてからは働きもせず、飲んだくれてばかり。妻・照子(冨田じゅん)は仕事をしろと言うが、作造は嫌だの一点張り。照子に送り出され漁港へ来た作造は、漁師にとって大切な網が埋れていることに気づき、そこを掘り返すと壺が出た。それを見ていた煙草屋のじいさん(久保新ニ)と客・弘美(松井理子)。作造の昔話をするじいさんは、作造夫婦の子供と同じ名前の弘美に好奇の目を向け、ちょっかいを出した。普段は作造に子供のことは忘れろと言う照子だったが、時々子供部屋に入っては涙を流していた。帰宅した作造が持ち帰った壺には、信じられない程の大金が詰まっていた。
落語「芝浜」をピンク映画化っていう事で期待しました。
落語題材の芝浜を改作している点にはいくつか文句も付けたくなりますが、これはピンク映画なので、その辺にはあまり目クジラを立てないように。
ピンク映画としてどうなのか。・・・というと冨田じゅんという女優の熟女っぷりがエロく文句なし。
写真で見るともっと若くて可愛い感じの人かと思っていたが、時に清川虹子ばりに見せる表情や、適度にたるんだ腹部など、熟女優としてのヴァリューはかなり高い。
残念なのは、同様に新人と表記された松井理子、瀬名りく、両脇役陣が、チト弱いか。
マル査のキャラなど、面白いし、サングラスに映り込んだ張型ってのも冴えてるんだけどなぁ。
瀬名りくは、出演そのものが意味不明で・・・。まぁ、そこらがいかにもピンク映画ですけど。
先日「物凄い絶頂 淫辱」で見た久保新ニが、こちらでは打って変って抑えた演技。入歯を出し入れして演じる煙草屋の爺さん。今さらながらに久保新ニの偉大さに慄く、今日この頃であります。
やっぱり礼儀としてストーリーに突っ込んでおきましょうか。
魚屋を漁師としたのは良いとしてタコ壺の中の金が1億円。これでは一晩で飲みきれない。
第一、飲んでしまったのが本当で金を拾ってきたのが夢という状況をもう少し描いておかないと、「よそう、夢になるといけねぇ」には持って行きにくいだろう。それでも有名な落ちだから台詞として一応使ってます。
ドエロく喪服を着る冨田じゅん。いくら釜の蓋が開かなくても喪服は質草になってなかったのね。現代で貧困を描く事の難しさよ。これは落語の方も同様か・・・。
ピンク映画に突っ込みなど入れずに、素直に楽しみましょう。
妻の照子が壺が現実であったと告白するクライマックス。「身ひとつで出て行きます」と全裸で階段を降りて来て、土下座するシーン。眩しいばかりの熟女立ち姿。折りたたんだ身体の脇から見えるパイパイのよろしい事。
漁師網を被せて、ウェディングヴェールに見立てるアイデアはナイス。
ヴェールの向こうに現れる亭主・作造の慈愛に満ちた表情。
照子は「全ては夢だ」と、言いくるめようとする場面では、鴨居から隠しきれない1万円をごまかそうと夫婦セックスに誘い込む。ピンク映画ならではの展開があったり・・・
ラストの「夢になるといけねぇ」の、その後の台詞がなかなか泣かせるんですよ。
熟年夫婦の愛を描いた傑作でもあるんですから。
死んだはずの弘美とも再開して、ハッピーエンド。
銀座シネパトス