「脚本家 新藤兼人」
「鬼婆」1965年 東京映画 監督・脚本:新藤兼人
南北朝時代、息子を戦争に取られ追い剥ぎで暮らす婆と嫁。嫁が夜這いに行く婆も求めるが・・・。枯れる事のない生と性への執着を余すところなく描いた傑作ホラー。フリードキンがベストに選んだり、「ヘレディタリー」の参考にされたりと、世界でカルト的人気を誇る一本。
原始。剥き出しの本性。
「おなごが欲しい!」と藪中でメチャクチャに暴れダダこねる男(佐藤慶)
男欲しさに藪中全力疾走で逆夜這いかける嫁(吉村実子)
嫁と男のまぐわいを覗き見て発情し、木立でオナる婆(乙羽信子)
そこには明確すぎる原始の姿とニーズがある。
婆の場合、確かに枯れる事のない性という面もあるが、むしろ生きていくためのニーズ(嫁)を奪われたくないという気持ちが前面にある。
ロケの芦原が芸術的な印象高める。
鬼面を被った落ち武者が登場し道案内道中から問答が矢庭に哲学的になって面白い。
姑の乙羽信子が鬼面を付けこのタイトルだが乙羽信子は最初から充分鬼婆。無口な嫁・吉村実子も負けずにいい顔してる。追い剥ぎの仕事シーンの壮絶さ。
それにしても佐藤慶、あっけなかったな。
題字は岡本太郎。婆の字が狂い踊っていて流石である。
シネマヴェーラ渋谷 2月
「鬼婆」1965年 東京映画 監督・脚本:新藤兼人
南北朝時代、息子を戦争に取られ追い剥ぎで暮らす婆と嫁。嫁が夜這いに行く婆も求めるが・・・。枯れる事のない生と性への執着を余すところなく描いた傑作ホラー。フリードキンがベストに選んだり、「ヘレディタリー」の参考にされたりと、世界でカルト的人気を誇る一本。
原始。剥き出しの本性。
「おなごが欲しい!」と藪中でメチャクチャに暴れダダこねる男(佐藤慶)
男欲しさに藪中全力疾走で逆夜這いかける嫁(吉村実子)
嫁と男のまぐわいを覗き見て発情し、木立でオナる婆(乙羽信子)
そこには明確すぎる原始の姿とニーズがある。
婆の場合、確かに枯れる事のない性という面もあるが、むしろ生きていくためのニーズ(嫁)を奪われたくないという気持ちが前面にある。
ロケの芦原が芸術的な印象高める。
鬼面を被った落ち武者が登場し道案内道中から問答が矢庭に哲学的になって面白い。
姑の乙羽信子が鬼面を付けこのタイトルだが乙羽信子は最初から充分鬼婆。無口な嫁・吉村実子も負けずにいい顔してる。追い剥ぎの仕事シーンの壮絶さ。
それにしても佐藤慶、あっけなかったな。
題字は岡本太郎。婆の字が狂い踊っていて流石である。
シネマヴェーラ渋谷 2月