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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「屋根裏の殺人鬼 フリッツ・ホンカ」

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「屋根裏の殺人鬼 フリッツ・ホンカ」2019年 独・仏 監督:ファティ・アキン
原題:Der Goldene Handschuh

フリッツ・ホンカはハンブルクにある安アパートの屋根裏部屋に暮らし、夜になると寂しい男と女が集まるバー「ゴールデン・グローブ」に足繁く通い、カウンターで酒をあおっていた。フリッツがカウンターに座る女に声をかけても、鼻が曲がり、歯がボロボロな容姿のフリッツを相手にする女はいなかった。フリッツは誰の目から見ても無害そうに見える男だった。そんなフリッツだったが、彼が店で出会った娼婦を次々と家に招き入れ、「ある行為」に及んでいたことに、常連客の誰ひとりも気づいておらず……。



これはこれは・・・
好みで言えば「ジョーカー」や「ハウス・ジャック・ビルド」を遥かに越えてくる。やべぇ、村田藤吉もフリッツ・ホンカも、俺すごく好きだもんな。
1970年代のドイツ・ハンブルクに実在した5年間で4人の娼婦を殺害した連続殺人犯。

場末も場末の酒場で女に相手にされない醜男フリッツ・ホンカが底辺も底辺のクソ婆ぁたちをナンパしてお持ち帰り。



ホンカは街で見かけた若い女に一目惚れして俺の嫁と勝手に決めるw
この娘の決して可愛くはないムチムチのビッチ感がまた良いのです。

最初に連れ込まれた婆ぁに30歳で肉屋勤めの娘がいると聞きだし、俄然張り切るホンカは娘を差し出せと契約書を結ばせるが、この婆ぁは最悪の難は逃れる。





モテない男だから、職場で普通に優しく接してくる女性にはすぐ惚れる。そして「やらしてくれ」から強姦未遂。
殺人鬼としては殺人に快楽を見出すサイコパスという感じじゃなくて場当たり的衝動で殺していく。
それだけに惨殺のグロ表現を視線はずすなど直接的に見せなくとも充分に残虐性を感じ取れる。苦手な人には勧められない。






場末の酒場に集う常連たちがホントいい。



70過ぎの爺さんが年取って嗜好が変わったみたいな事言ってるし、婆ぁの醜いヌードもぜんぜんOKと感じる己が怖いわ。
ホンカは相手が婆ぁだからなのか、性欲ギンギンの割にいざという時役に立たないw
そこはかとないユーモアがかなり嗜好を刺激してくる
3人の婆さんを屋根裏の自宅に引き入れようと夜中の街を一列で歩くシーンなんか、最高な可笑しみがある。



死体解体を中断してターンテーブルのレコードに針落とし音楽かけながら作業再開するフリッツ・ホンカ。
音楽好きに悪い奴は居ない(極悪だろっが!)

屋根裏部屋のセットも素晴らしい。悪臭するのはかなんがちょっと住みたい。
悪臭は階下のギリシャ人の料理のせいにしているw



憧れ娘を尾行していくとついに結末。
娘がビッチ感溢れるだけに、その貞操が守られるラストもいい。

「ハウス・ジャック・ビルド」では”Hit The Road Jack !”がエンディングとして効果的に使われていたが、こちらも負けてはいない。
”Seazon in the Sun"(そよ風のバラード)だー!

We had joy, we had fun,
we had seasons in the sun.
But the hills that we climbed
Were just seasons out of time.

みんなで笑い合ったね
とても楽しかったね
僕らは太陽のもと季節を過ごした
でも僕らの登った山は
季節外れの山だったんだ・・・

もう最高でしょ、これ



ヒューマントラストシネマ有楽町

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