「ジョン・カサヴェテス・レトロスペクティブ」日本最終上映
「オープニング・ナイト」1977年 米 監督:ジョン・カサヴェテス
一人の有名舞台女優を通して、人が”老い”を自覚し始めた時に感じる焦燥や不安を描いた作品。本作でベルリン国際映画祭主演女優賞を受賞したジーナ・ローランズの演技は必見。カサヴェテス作品の中で本作が唯一「夫婦役」として共演している。ベルリン国際映画祭主演女優賞受賞。
舞台女優として活躍するマートルは、自分の熱狂的ファンだという少女が車にはねられ即死する現場を目の当たりにしたことをきっかけに、精神のバランスを崩しはじめる。そしてついに新作舞台の初日の夜、開演までに戻るという言葉を残して行方をくらませるが……。
ジーナ・ローランズ!!
なんて素晴らしい女優でしょう。
くわえ煙草と酒。
「老いの受け入れ」と「役作り」
チャップリンの「ライムライト」とか正蔵の「中村仲蔵」ほど単純で解りやすくはなくて、落語でいう地噺、脚本でいうト書き部分を強く欲する反面、そこが映画的魅力になってる。
若い頃とは違うが、まだ老いの役を受け入れ難い女優の葛藤。
サインを求めてくる17歳のファンに振りかかる災難が衝撃的。マートル(ジーナ・ローランズ)も故に亡霊ともつかぬ17歳の少女(自分)を生み出す。
展開は霊能者まで出てくる始末。
脚本通りに演じない マートルに憤る演出家。老いの先輩である脚本家が諭す。
泥酔状態で公演直前に戻る。
即興アドリブを全開にしていく公演に、助演者である夫(ジョン・カサヴェテス)も乗っかり、さながらコメディへ・・・
アドリブ演出が成功したかは観客の反応。
冷静に第三者的立場で見て来た演出家の奥さんが放つ最高な「ブラボー!」が全て。
泥酔のマートルに「こんなに酔って歩ける人を初めて観ました」ってジョーク飛ばすスタッフも最高。
権利の関係で日本最終上映らしいが、6年前に観た「フェイシズ」(今回はスケジュール合わず)とともに4年に1度くらい劇場で観たい作品だな。
UPLINK渋谷
2020年8月
「オープニング・ナイト」1977年 米 監督:ジョン・カサヴェテス
一人の有名舞台女優を通して、人が”老い”を自覚し始めた時に感じる焦燥や不安を描いた作品。本作でベルリン国際映画祭主演女優賞を受賞したジーナ・ローランズの演技は必見。カサヴェテス作品の中で本作が唯一「夫婦役」として共演している。ベルリン国際映画祭主演女優賞受賞。
舞台女優として活躍するマートルは、自分の熱狂的ファンだという少女が車にはねられ即死する現場を目の当たりにしたことをきっかけに、精神のバランスを崩しはじめる。そしてついに新作舞台の初日の夜、開演までに戻るという言葉を残して行方をくらませるが……。
ジーナ・ローランズ!!
なんて素晴らしい女優でしょう。
くわえ煙草と酒。
「老いの受け入れ」と「役作り」
チャップリンの「ライムライト」とか正蔵の「中村仲蔵」ほど単純で解りやすくはなくて、落語でいう地噺、脚本でいうト書き部分を強く欲する反面、そこが映画的魅力になってる。
若い頃とは違うが、まだ老いの役を受け入れ難い女優の葛藤。
サインを求めてくる17歳のファンに振りかかる災難が衝撃的。マートル(ジーナ・ローランズ)も故に亡霊ともつかぬ17歳の少女(自分)を生み出す。
展開は霊能者まで出てくる始末。
脚本通りに演じない マートルに憤る演出家。老いの先輩である脚本家が諭す。
泥酔状態で公演直前に戻る。
即興アドリブを全開にしていく公演に、助演者である夫(ジョン・カサヴェテス)も乗っかり、さながらコメディへ・・・
アドリブ演出が成功したかは観客の反応。
冷静に第三者的立場で見て来た演出家の奥さんが放つ最高な「ブラボー!」が全て。
泥酔のマートルに「こんなに酔って歩ける人を初めて観ました」ってジョーク飛ばすスタッフも最高。
権利の関係で日本最終上映らしいが、6年前に観た「フェイシズ」(今回はスケジュール合わず)とともに4年に1度くらい劇場で観たい作品だな。
UPLINK渋谷
2020年8月