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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「団鬼六 蛇の穴」

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「団鬼六 蛇の穴」1983年 日活 監督:藤井克彦

鎌倉の旧家に住む、物静かで気品にあふれる人妻がセックスに不感症なために、夫が悦びを与えようとSMプレイで責めまくる。この残虐非情な責めに狂いのたうちながらも、思わず昇りつめていく女の性を描く。
資産家に嫁いだ紫雨子は、夫・鋭一が家政婦の文江と肉体関係にあると知ってから不感症に。妻の身体にセックスの快楽を取り戻したい鋭一は、自宅でSMショーを開き、紫雨子に見せるが…。

正当なる日活ロマンポルノの傑作の一つですね。

残虐非常な責めとは言うものの、これは一種の夫による妻に対してのセラピーですので、責め自体は激しいのですがとてもソフトに感じます。(良い意味でね)
縄のきしむ音にトラウマを持つ妻。母の面影を追う心臓に疾患のあるぼっちゃまの夫。
性の歓びを表す事を抑え、夫の体液が浸透する事をいやがり浴室で洗い流す。

セラーピーとしての緊縛ショーや強姦ショーを見せる男が大杉漣ですね。
志摩いづみは例によって和服コスプレ。どれだけの和服を見せてくれましたでしょうか。琴演奏の妖艶な事。足袋とふくらはぎもしっかり捉えてくれています。
そしてこの女優さんは乳房は小ぶりで色白スリムなのですが、つくづく情事の汗が似合う方だと思いますね。美しいです。
また逆さ吊りで浮き出る首筋の血管の色っぽい事といったら・・・。

大杉漣が持ち込んだ芋茎(ずいき)から始まって徐々に心と身体が開かれていく紫雨子夫人。
鎌倉を中心としたロケ地選びも優れていて、吊り橋で(ここは洋装)の放置に愛の叫び!う〜ん、感動的です。
その後めでたく夫婦和合とあいなりますが、落ちは、しっかり伏線の通りの結末ではあります・・・。
それに続いてもう一つダメ押しの羞恥プレイが待っている所なんざ、実にお見事。

オープニングで逆さ吊りで自らの身体を緊縛していくプレイを見せてくれる花真衣はSM界の伝説の女王だそうです。
ここでのエレピとソプラノサックスのニュー・ジャズBGMも時代を感じるお洒落感覚で好ましいです。

紫雨子夫人の従姉妹という水木薫も複数の男に貫かれる事に喜びを感じる若い娘。良いです。
母親亡きあと、おぼっちゃまに女の指南をしてきた熟女家政婦は松井美世子。あまり他の作品出演は無いようです。いい味持っていると思いますが。

蛇は?

シネロマン池袋

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