「脚本家 桂千穂 血と薔薇は暗闇の映画」
「幻魔大戦」1983年 角川春樹事務所 監督:りんたろう
「SFからSMまで」を自称する桂のSF代表作。桂が角川春樹に映画化を進言。絶対幻魔と超能力者の闘いが宗教小説になってしまう原作の映画的なところだけを抽出し脚本化。クライマックスの「円型誘導!」からの映像と音楽の洪水はもはやオペラ。
トランシルバニアの王女にしてエスパーのルナは、宇宙の意識体フロイ、サイボーグ兵ベガと協力し、世界征服をもくろむ<幻魔>から地球を守る戦いを始めることを決意。
ルナは世界中の超能力者を集めて幻魔に対抗しようと考える。一方、日本の高校生、東丈は、ベガの挑発によってそれまで気づいていなかった超能力を開花させるが、彼の前に<幻魔>が出現する。
石森さんのマンガも平井さんの原作も読まなかったけど、原作えらい長いやつですよね。大丈夫かいなと思ったけど超能力物の王道で楽しめた。ただ超能力覚醒とメンツが揃っていくのが面白いのに終盤の幻魔一族対決(個人的にはダレてしまった)にウエイトかかるの勿体ない気。
東丈がレコードやカセットで音楽聴いてたり、そんな時代SFアニメ。新宿ニューアートの看板まで出してくる街並みのあたりとか、奇抜な演出。
額と顎の末端肥大なキャラはやや興醒め。特にせっかくの姉さんが。。
石森SFは詰襟学ランが良いよね。
時おりそれらしさを見せるキース・エマーソンのサウンドも良いけれど今となっては郷愁。
気付かなかったが芳山和子くん直前の原田知世が声優で参加、香港クーニャン・タオ。