「香川1区」2021年 配給:ネツゲン 監督:大島新
2021年秋の第49回衆議院議員総選挙で注目を集めた選挙区の香川1区に焦点を当てたドキュメンタリー。衆議院議員・小川淳也氏の初出馬からの17年間を追った「なぜ君は総理大臣になれないのか」が大きな話題を集めた大島新監督が、同作の続編的位置付けの作品として手がけ、香川1区の選挙戦を与野党両陣営、双方の有権者の視点から描く。2003年の初出馬から1勝5敗と闘いに窮し、比例復活当選を繰り返してきた小川氏。香川1区で彼の前に立ちはだかってきたのが、自民党の平井卓也議員だ。四国新聞と西日本放送のオーナー一族にして3世議員の平井氏は、前回2017年の総選挙で小川氏に辛勝。その後、小川氏は統計不正についての国会質疑や映画で注目され、その知名度は全国区に広がっていく。2020年に菅政権が誕生すると、平井氏はデジタル改革担当大臣に就任。保守地盤である香川の有権者にとって「大臣」の肩書は絶大で、小川氏の苦戦は免れないと思われたが、平井氏はオリパラアプリに関する不適切発言などでマスコミの標的となっていく。
なぜ君続編。注目の選挙区。
ポスターデザインの模様は何でしょう?
結果が判っていても面白い。51対49への着地お見事。
公平を保とうとしても監督は自民政権が倒れる事を望むスタンス。観る方も特に異論はないのでガス抜きや溜飲を下げるのには丁度良い。
選挙って大変。小川候補も平井候補も当り前だが真剣必死。選挙に勝たなきゃ始まらないので仕方ないが小川氏がこれに捧げる労力が勿体無いような気もしてくる。
平井氏が最初余裕を見せるも苦戦の状況下で形振り構わず映画を叩き始めるのがハイライト。さらに監督が「PR映画と言うのは酷いじゃないか」と抗議するが、ま、言われてもしょーがないかな(特に今回のは)
事実のみを映し出そうとするとこうなるのか?青く清い小川陣営はネガキャンは行わない姿勢を貫くが本作はちょっとその部分が見える。結果出てからの公開に良心?次は?
地元の利便利潤を誘導してきた実績に自信と誇りを持って争点とす平井氏。小川氏にそれがどこまでできるか?志の高い小川氏は地元を蔑ろにはしないだろうが見ている先がもっと高きにある。地元有権者がそれを許容支持できるか?次の選挙にも注目だ。
本人は面倒臭いが今回も夫人、両親、娘たちの言葉が雄弁に人物像を浮き彫りにする。
もう50歳、時間はあまり無い。
今後を見ていきたい。
政権交代し、小川氏の党が保守に回り、しっかりした娘たちが2世議員で出馬するって落ちはどうだ?
その時はどんな日本になってますか?
シネリーブル池袋
2022年1月
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「香川1区」
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