「キリエのうた」2023年 東映 監督:岩井俊二
歌うことでしか“声”を出せない住所不定の路上ミュージシャン・キリエ、行方のわからなくなった婚約者を捜す青年・夏彦、傷ついた人々に寄り添う小学校教師・フミ、過去と名前を捨ててキリエのマネージャーとなる謎めいた女性・イッコら、降りかかる苦難に翻弄されながら出逢いと別れを繰り返す男女4人の13年間にわたる愛の物語。
Charaに惹かれてから30年弱、岩井俊二が惚れ込んだアイナ・ジ・エンドで撮った音楽映画という事で情報入手から楽しみにしていたんだけど、ごめんなさい入りきれませんでした。
アイナ・ジ・エンド目当てだからあまり文句言いたくないんだけど、劇伴と広瀬すずが邪魔に感じてしまった。音楽は小林武史なのにね。どうした事だろう。岩井俊二が悪いのか?小林武史が悪いのか?
姉妹ニ役のアイナ・ジエンドのしゃべりが当時のCharaぽく感じてしまったのも印象が悪い。
雪原とか海岸の俯瞰とかが、いかにも岩井俊二なのも困り所。
善意の人々の好意を妨げる権力や法律という視点は良かったけどそこがメイン・テーマでもなかろう。
ピュアなキリエに集まってくる音楽業界の方々にハラハラするけど総じて善意なのもどうなん?
脇役豪華。七尾旅人がらしいチョイ役で良かった。松浦祐也の安定の下衆ぶり。エンドクレジットに水越けい子、え?気付かんかった。子役は良く見つけてきたと思う。
映画は別として、キリエ/アイナ・ジ・エンドの歌唱シーンは魂揺さぶられるのでそこには満足。
この歌声は一度、生で浴びたいとずっと思ってます。
Kyrie(アイナ・ジ・エンド) - 「名前のない街」 [Kyrie street live "a beginning" by『キリエのうた』]
TOHOシネマズ上野
2023年11月
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「キリエのうた」
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