「みなに幸あれ」2024年 KADOKAWA 監督:下津優太
祖父母が暮らす田舎へやって来た看護学生の“孫”は、祖父母との久々の再会を喜びながらも、祖父母や近隣住民の言動にどこか違和感を覚える。祖父母の家には“何か”がいるようだ。やがて、人間の存在自体を揺るがすような根源的な恐怖が彼女に迫り……。
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古川琴音のホラーデビューおめでとうございますという感じ。ほぼ全編出ずっぱりの琴音を愛でるホラー。
狂った因習ものでシャマランやアリ・アスターをジャパンホラーでやってる意気や良し。
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前半はとにかく不穏感を煽る。徐々に不穏なる物の因が解ってくる。この段階の琴音の「え?」「なになに?」「なんでなんで?」が最高に良いです。
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両親より一足先に祖父母宅に帰ってみると様子がなんかおかしい。もう歳だし認知症の兆候か?とそりゃ思うかもな。ここらから祖父母の奇行やブリーフ男の動きがユーモラスで良質ホラーに欠かせない笑いを伴ってて薄気味悪い。
婆ぁの指フェラ、出産とか。因習については説明的に描かないので謎が晴れないのも好き。
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それにしても古川琴音以外の役者の素人感は酷いだろ(特に犬山さん)とイラついていたら、実はそれが絶妙な効果を生んでる事が解ってくる。
狂った集団の中ではマイノリティな存在が正気を保つ事がいかに困難か。周囲から「サンタ信じてるw」「お花畑?」「世間の事何も知らないのね」攻撃が怖い。
後半、怒涛と巻き込まれて行く琴音の演技力が凄い。素人の中でマイノリティであるプロが技量を保つ事を見事にやってのける。
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ゲームやスマフォばっかりやっているとそりゃ目から血は出るわな。
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プラマイゼロ思想というのは確かにある。プラマイの器が個人から世間、地球、宇宙と広げていくとどんどん残酷な姿が見えてくる。
「誰かの不幸の上に、誰かの幸せは成り立っている」最も心氷る琴音のハピエン。エンドロールBBA。
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テアトル新宿
2024年1月