「追想から未来へ 水井真希さんが残したもの」
「岩」2014年 監督:国沢実
「四谷怪談映画祭」出品作 水井真希女優賞受賞作
おまえの事は大スキだけど、顔、その恨めしそうな目が許せない。DV彼氏に殴られ続けて痣で顔がお化けになっても彼氏からの依存は解けない。嬉しいSEX。
映画祭ではモノクロ短編であった作品。オムニバスDVD化にあたり何故かカラーバージョンになったものを上映。
何故モノクロにしたのか、監督自身さほど思い入れはないようだけれど、いい加減なもんだ。
ニーハイの似合う水井真希。貧しい2人。彼氏とオヤジ狩りでストンピング。得た金で買った食い物をむさぼる。殴られても殴られても「わたしきれい?」「きれいだよ」「うれしい」その後の幸福なSEX。
脚本は当て書きしたわけではないのだけれど、水井さんしか考えられない役となった。と。
DVの果て彼女を殺してしまう。実は依存に囚われていたのは男の方でというセオリー通りの逆転あり。
四谷怪談映画祭だから四谷怪談に寄せて作らないといけないと思ってた真面目な監督。他の作品は単にホラー的なだけらしい。
トークではやはり水井さんのスクリーン外での危険な感じ。舞台挨拶時のハイテンションクレームで監督が「今日のところはお引き取りください」と帰した。
「ピンク映画の水井真希さん出演シーンダイジェスト」
国沢実監督による編集。
「THEレイパー〈闇サイト編〉 美姉妹肌の叫び」2010年 大蔵映画 監督:国沢実
水井真希は成田愛の妹役。闇組織の毒牙にかかり集団レイプされた挙句に自害する。妹を捨てて一人逃げ出した姉は妹の幻影に悩まされることに・・・。
ニーハイの似合う水井真希。しっかりした姉とフワフワした妹。集団レイプを苦に瓶を割って自ら喉笛を切る。悲しい役。
「兄嫁の肌は熱く甘く」2011年 大蔵映画 監督:国沢実
石川雄也は交通事故で不能になり、弟の久保田泰也の妻の灘ジュンを抱かせ、それを覗き見し倒錯の悦びに浸る。が、それを知った久保田の彼女の水井が嫉妬に駆られた挙句に凶行に走る。
彼氏に愛をおねだりしても途中であくびされたり放っておかれる。悔しいので荒れる水井真希。彼氏の不貞を突き止めた水井真希。彼氏と営むバーにて彼氏の兄と兄嫁。アイスピックで氷を砕く水井真希はチャームポイントであるたらこ唇をとんがらかしてブー顔。事情を知った水井真希「私がおわらせてあげるしかないようね」彼氏をブスリと刺殺。悲しい役。
共同脚本には佐倉萌。
「SEXカウンセラー 変態えぐり療法」2012年 大蔵映画 監督:国沢実
水井はカウンセラー・杉山えりなの師匠である夏山あつし(神代辰巳監督作品などに出演していた谷本一)の助手役。セーラー服姿も眩しい彼女は夏山に女装メイクを施し、杉山の目の前で無邪気に戯れる。
ミニスカセーラーの生足で杉山えりなの見てる前、嬉々として不能老人夏山あつしとプレイ。夏山あつしの「いたぶってください」に「え?そういう難しい言葉が出てくるからお爺ちゃんとのプレイは楽しい」夏山あつしのアナルや顔をペロペロいやらしく舐めまわす。
国沢監督が画質が悪くて恐縮していたけれど、それでも見応えのあるダイジェスト集。水井真希中心の編集ということもあろうけれど、どれも主演女優を喰うほどの魅力に溢れてる。
水井真希を主役に抜擢する作品の待望論はあったのだけれど、もし生きていたら・・・どうだったかは解らない。と国沢監督。
水井真希のピンク映画出演はこの国沢監督の3作のみ。
今、どれもDMMとかで見られるそうだけれど、どこか劇場で鑑賞したいものだ。
上映後には「SEXカウンセラー 変態えぐり療法」の脚本家樋口忠司氏も交えてのトーク
今回は水井真希から外れた話題も楽しませてもらった。
台詞を憶えてこない成本一さんの困りもの。お婆さん女優あれこれ。ラピュタ阿佐ヶ谷で特集を控えているエクセスフィルムの事などなど。
この追悼特集はまだまだ月2ペースで続くようだ。
つくづく1週前の岩崎友彦監督編を野暮用手こずり開演にまにあわなくなって諦めた事が悔やまれる。
トーク
国沢実・樋口忠司
聞き手 切通理作
神保町 ネオ書房@ワンダー店
2024年2月
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「岩」「ピンク映画の水井真希さん出演シーンダイジェスト」
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