「青春ジャック 止められるか俺たちを2」2024年 若松プロダクション 監督・脚本:井上淳一
若松孝二監督が代表を務めた若松プロダクションの黎明期を描いた映画「止められるか、俺たちを」の続編で、若松監督が名古屋に作ったミニシアター「シネマスコーレ」を舞台に描いた青春群像劇。
熱くなることがカッコ悪いと思われるようになった1980年代。ビデオの普及によって人々の映画館離れが進む中、若松孝二はそんな時代に逆行するように名古屋にミニシアター「シネマスコーレ」を立ち上げる。支配人に抜てきされたのは、結婚を機に東京の文芸坐を辞めて地元名古屋でビデオカメラのセールスマンをしていた木全純治で、木全は若松に振り回されながらも持ち前の明るさで経済的危機を乗り越えていく。そんなシネマスコーレには、金本法子、井上淳一ら映画に人生をジャックされた若者たちが吸い寄せられてくる。
1を観なくても大丈夫なやつでこれは続編としては成功例。
タイトルは1の内容の方にしっくりくるので変えちゃっても良かったくらいと思うけど戦略もあるだろうしね。
青春ジャックは「性賊 セックスジャック」から来てるのね。
若松孝ニが名古屋にシネマスコーレを立ち上げ史上初の映画館を持つ映画監督になった。そこへ止められるか、俺たちをより僅かに遅れた世代の映画監督を夢見る少年井上淳一が弟子入り志願。
監督自身の映画愛、若松愛に溢れていて青春映画としてとても良かった。
若松孝ニ監督自身を拝見した事がないけれど前作に続き井浦新の演じるキャラそのままだとしたらかなり好感だし、井浦新の若松孝ニがすっかり馴染んできた。
それにしても吉岡睦雄、すごい。容貌ぜんぜん違うのに赤塚先生にしか見えんかった。赤塚先生が出番終えて若松監督との会話シーンから接待店へお連れされるところ好き。
今回の紅一点、在日役の芋生悠も良かったし、東出昌大の木全さんも新しい側面が見れて良かった。
眼鏡の杉田雷麟と東出昌大見てると桐島思い出しちゃう、芋生ゾンビ撮るしw
エンドロールで監督の処女作。
寄席若竹は無くなっちゃったけどシネマスコーレはまだやってるのだからたいした物だ。一度行ってみたい。
テアトル新宿
2024年3月