「OIZUMI 東映現代劇の潮流2024」
「二匹の牝犬」1964年 東映東京 監督・脚本:渡辺祐介
売春婦からトルコ嬢に転身し、人気ナンバーワンとして身体を元手に荒稼ぎをするヒロイン。だが異母妹の出現が、順調だった彼女の人生を狂わせる。悪女スタア・小川真由美VS元祖小悪魔・緑魔子の腹違い姉妹対決物語。
緑魔子トーク付きで15年ぶり鑑賞。
緑魔子出演の旧邦画を追い掛け観てきたけれどこのデビュー作に関しては小川真由美がカッコ良すぎる。勿論、緑魔子のデビューとは思えない存在感とふてぶてしさも素晴らしいのだけれど。
「すごく綺麗でずっと見惚れてました」「優しくいろんな事を教えてくださいました」緑魔子談
トルコ勤めで疲れて帰宅。服脱いで下着姿で煙草ちょっと吸って、稼いだ金荒々しく数え押入れの鍵付き箪笥にしまいベッドに入る。その一挙手一投足のカッコ良さを追うカメラともの悲しいギターのスコア(渡辺宙明)
前半カッコ良かった小川真由美が後半杉浦直樹に「つまらん女だよ」と侮辱されてるのも良い。幸せな家庭生活を求めて良き妻になろうとしている。
開巻で「政府の命令で本日より休業」ったって非常事態宣言じゃないよ。昭和33年3月31日、産まれてないけど忘れやしない日。
この時代の特浴。トルコ風呂という名称にはギリギリ間に合ったがこのシステムは経験がない。ガキの頃TVで見て憧れたもんだ「ゴキブリしぬしぬ」とか言いたかったもん。でもあの一人用サウナには入りたくないな。
トルコ嬢役の面々も若水ヤエ子含めて皆良い。誰が誰なのかわからないけど宮園純子の美貌は目立つ。他に本山可久子、北原しげみ、新井茂子、青木千里。
問題のキャットファイトでは音は宙明ギター劇伴のみ。
種違いの妹緑魔子の非情さ不適さに戦く、恐怖の偽処女(笑)
緑魔子をトークショーで初めて観たのが2009年、緑魔子65歳。以来この日本一可愛いお婆ちゃんのトークショーを追い掛けてきたが久しぶり、緑魔子様79歳。 お変わりなく素敵でした。懐かしい思い出の話は物故した方が多くて寂しいけれど蓮司さんは別々でも良きパートナーなんですね。
ラピュタ阿佐ヶ谷
2024年2月