「ミニー&モスコウィッツ」1971年 米 監督・ジョン・カサベテス
Minnie and Moskowitz
駐車場で働くモスコウィッツはなにかにつけ騒ぎを起こす青年。美術館に勤務する女性ミニーは既婚者と付き合っていたが、そのために思い悩むことも多かった。そんなミニーとモスコウィッツがひょんなことから出会う。モスコウィッツはミニーに心を奪われるが、ふたりはうまく交流できず……。男女の姿を通して、結婚の意味を描くドラマ。
カサベテスの結婚三部作の一つでこれは珍しくメジャー映画だそうだ。
好物のダメ女Meetsダメ男もの。しかも中年。
美術館勤務のミニー(ジーナ・ローランズ)はDVの不倫相手(ジョン・カサベテス)と別れ話になってもなかなか別れられない。酒を飲んで帰って来ただけで男に殴られてる。結局、男の方から家庭を取ると別れ話になって一応の決着を見る。
同僚の紹介で別の男とランチする事になるけど、あくまでランチ目的で男の方には興味ないんだけど、またこの中年男が大きな声で自分語りばかりしていて、笑ってしまうくらいサイテー。店の周囲の目を気にしながら我慢していたミニーも切れて、「あなたには興味は無い。ランチの為に来ただけだ」とはっきり告げて去ろうとすると男もさらに追いかけて来て罵声を浴びせてくる。駐車場係の口髭モスコウィッツ(シーモア・カッセル)と男が殴り合いになる。そんな感じで知り合った二人だが、今度はモスコウィッツにストーカーまがいに付きまとわれる。この絶望的な出会いをした二人が僅か4日の間に結婚に至るという、不思議なのに、心ほんわかにさせられる。二人の間をモスコウィッツの母親が反対する気持ちも解るダメ息子。モスコウィッツはミニーに夢中になっていくのだが・・・
ロン毛デカ髭の駐車場係モスコウィッツが「自暴自棄よりも速く走るしか~」を実行してたら、まさか本当に明るい部屋を獲得してたw
ジーナ・ローランスの表情は本作でもバツグンに良い。
菊川ストレンジャー
2023年9月