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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「私の奴隷になりなさい」

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「私の奴隷になりなさい」2012年 角川映画 監督:亀井亨

出版社に転職した僕は、先輩の香奈に一目惚れし、“落とそう”と決意する。だが、まったく振り向いてくれず困惑していたところ、突然彼女から「今夜、セックスしましょう」と誘われ、一夜を共にする。その後も奇妙な関係が続いていたある日、僕は彼女の自宅で不審なビデオを発見してしまう。そこには、衝撃の秘密が映し出されていた…

角川文庫 サタミシュウの「私の奴隷になりなさい」は変顔AV嬢の大沢佑香がカバーを飾っていて、とても気を魅かれる作品ではあるものの、まず手にしたり、読んだりする事はないだろうという代物でした。
それが映画化されちゃって主演が大沢佑香(晶エリー)でなく、TVバラエティ番組に登場した時、「なんじゃ、この女は」(媚びた目付きのキャラ作りが半端じゃない)という衝撃を受けた檀蜜とやら謎のご婦人。やはり話題は相当なようで、舞台挨拶でのパフォーマンス記事など読むにつけ、よし、こいつは一応、見ておこうという事になりました。

この週は阿佐ヶ谷で芥川賞の官能小説家・宇能鴻一郎もののロマポを観る予定だったのだけど、急遽、直木賞(誰なんでしょう)の官能小説家・サタミシュウものに変更ってわけ。

さてさて、映画の方ですが
SM小説をご主人と奴隷の世界だけでなく、奴隷を辱めるプレイの道具にされた男の視点からミステリアスに描くというのが、なかなか新鮮で面白いんだけど。
その分、主演の檀蜜の影が薄く感じてしまった。まずまずエッチな裸は良いのだけれど、調ハマリ役の板尾創路の先生や、前半チャラチャライケイケで女に不自由しないスケこましの僕ちゃん(真山明大)が、自分の立場を知るに至った以降、終始ダウナーな状態という方が面白く目が行っちゃう。

これは奥の深いSM物なので、いつもと逆になってしまったが、後から原作を読んでみても良いかなと思った。
amazon評では本物の人からも興味深いの声がありますね。

気になったのは先生が僕に「エドワード・ゴーリーよりフランシス・ベーコン」と勧める台詞。いったい、どういう取り合わせなんでしょ。原作には無いのかな。

それにしてもこのタイトル、「膝まづいて足をお舐め」並みの良いタイトルだと思っていたけど、落ちの台詞ではないですか。だから鈍い私でも結末が読めちゃったじゃないですか。これは勿体ない。落語の「引っ越しの夢」みたいなもんですから・・・

檀蜜さん、健闘していると思いますが、個人的には奴隷物は今年見た、明確にアイドル映画としても成立させた平沢里菜子の「奴隷」の方が好みって事で。

銀座シネパトス

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