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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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イーノ国際電話インタビュー1976

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King Crimson - Groon [Single B-Side] (1970)

引っ越し時の廃棄作業で意外と進まなかったのがカセットテープ。
もう、カセットなんか要らないやろ、と思っても捨てられないもんです。

懐かしいテープが出てきて、最近、何度も聴いている。
渋谷陽一のNHK-FM「ヤング・ジョッキー」1976年5月16日21:00〜22:00
ロバート・フリップ氏の誕生日に録音「彼はこの日30歳になりました」とメモしている。

この日のプログレシブ・ロック特集は選曲が渋く、渋谷陽一本人も悦に入っているように、なかなか良いのですよ。

国際電話インタビュー

何も35年前のインタビューを今さらほじくり返す事も無いでしょうが・・・。

イーノは最初から通訳の女性を持ち上げっぱなし。
確かに声を聞いていると彼女の英語は気持ち良い。

途中、通話が聴きづらくなって受話器をガンガン叩き出す一幕も。

渋:「今度のアナザーグリーン・ワールドは今までの物より地味な印象を受けるのですが意識的にそうしたのですか?」

通訳:「このレコードをお作りになったのが秋で、1年の間でメランコリーになる時期だったので、そういうものが多くて、他のアルバムは全部夏にお作りになったそうです。そして切れ切れの物じゃなくて続くような物を作りたかったのでこのようになったそうです。」

渋:「ひょっとすると躁鬱症かなんかだったりして・・・、ジャケットのアイデアは?」

通訳:「絵を描いてくださった方がイギリスではとっても有名な絵描きさんで、彼が16歳から18歳くらいまでの先生で、実際彼に音楽っていうものを紹介したのがこの方だったという事です。」

渋:「ロキシーを辞めた動機っていうのは?」

通訳:「とにかく実験的な物は終わってしまって、また新しい実験をしたくなったとおっしゃってます。」

渋:「今のロキシー・ミュージックについてはどう思いますか?」

司会:「今のロキシーは聴く分には良いし、レコードも聴く分には良いとおっしゃっていますね。ただ、彼自身はこういったレコードを作ってみたいという風には思わないし、音楽っていうものは最初、考えていたものとそれが実際終わってみたら違う所で終わるっていう物が良くて、ロキシーは既にそういう物ではなくなってきているという事ですね。」

渋:「あなたのレコードは日本ではポピュラーじゃない、売れてないんですけどけど、どう思いますか?」

E:「とにかく日本の事は解らないし、行った事もないし、どういうものが好きなのかも解らないけど、僕は別に好きであってくれればその方が良いけど、かまいません。」

渋(通訳に):「DJはあなたのレコード好きですと伝えてください。」

E:「ありがとう」

渋:「ロックの中の詩の役割ってのはどういう事だと思います?」

E:「僕の場合は言葉の音を大事にする。ボブ・ディランさんなんかは意味を大事にするけど、僕の場合は音を大事にしますね。」

渋:「ロバート・フリップと一緒に活動するようになったきっかけは?」

通訳:「ロバート・フリップは世界でも指折りのギタリストで、彼は何もやらないんですって、だからそのコンビネーションが面白いんじゃないかという事と、もう一つは、やっぱり一緒に音楽っていうものに拘ってみたかったという事ですね。」

渋:「キングクリムゾンの解散をどう思いますか。」

ここでテープが一旦切れてロバート・ワイヤットの歌が入っていやがる。何やってったんだ、私。
テープの片面が終わりそうになったから割愛したんだな。



クラシックや現代音楽、テープ・ミュージックに対する興味を窺ったあと・・・

渋:「日本で人気のあるプログレシブロックグループはEL&Pとかピンクフロイドとかいった昔からやっているグループなんですけど、こうしたグループについてはどう思いますか?」

E:「この二つを比べてみると全然違うっていう事です。まずEL&Pについては、まったく嫌いだという事。ピンクフロイドについても、それほどのファンじゃないが、二つの共通点には二つとも一時は良いアイデアがあったのに二つ目が出なかったって事。」

渋:「ロバートフリップという人は日本では非常に付き合いにくい人だと噂が伝わっているんですが、どうですか?」

通訳:「彼自身は別に付き合うのに何の問題もないんですけど、他のミュージシャンなんかとやるのに、彼はとっても頭のいい方だから、みんなに自分と同じようなスタンダードを要求するので、皆、やっぱり困ってるんじゃないかっていう事ですね。」

渋(通訳に):「付き合いにくいって、言ってましたね。」

渋:「今、もっとも興味のあるロック・グループは?」

通訳:「バンドの名で言うのは難しいけど、個人的にはロバート・ワイヤットさんとかデビット・ボウイさんが好きで、デビット・ボウイさんとは今度一緒にやりたいと思っているという事です。」

渋(通訳に):「予想通りのバンド名が出ましたね。(嬉しそう)・・・クラフトワークも好きだって言ってましたね。」

どっかの架空インタビューのような答が次々に返ってきます。
不躾な渋谷陽一くん。



番組で渋谷陽一が「ウインタースポーツ パート2」という曲をかけていて、これが最近の私のお気に入り。この曲名は「イヴニング・スター」の別名なんですね。

ゴングの「マンドレイク」も幻想的で良いですね。
ゴングについては当時、ほとんど聴いていなかったので、今更ながらにチェックが必要かと。

渋谷陽一

そういえばまだ月刊紙になる前のロッキング・オンを沢山持っていたのに、何処に行ったのだろう。捨てたのか!? 愚か者奴!
当時の岩谷宏の文章とか読みたいぞ。

1972年8月 渋谷陽一の個人事業として洋楽ロック批評・投稿誌「ロッキング・オン」創刊
1977年9月 「ロッキング・オン」月刊化
1982年12月 株式会社に改組
1985年10月 邦楽ロック批評誌「ロッキング・オン・ジャパン」創刊


児島玲子

唐突ですが、イーノ国際電話インタビューのカセットレーベルに使わしてもらっていた児島玲子。
ちょっと時代が違ってるのは、レーベルを後で作り変えたため。
今では釣り好きの姉さんとしてユニークな地位を確立しています。








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