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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「かぶりつき人生」

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「日活映画の100年 日本映画の100年」

「かぶりつき人生」1968年 日活 監督:神代辰巳

ストリッパーの母・笑子の結婚を機に、親子水入らずで暮らそうと思った洋子だが、母のみじめな生活ぶりに幻滅。自暴自棄になった洋子は自らもストリッパーとなると、その若く美しい身体を武器に人気を集め、スターへの道を歩んでいく。後に日活ロマンポルノで活躍する神代辰巳監督の記念すべきデビュー作で、母子の愛憎劇を滋味豊かに描く。

日活ロマンポルノ誕生前夜の神代辰巳初監督作品ですから、それだけでも充分見ておく価値のある作品。
男女の腐れ縁とか、テーマは後の神代監督、名作の根底にあるもの。
ストリッパー母子の物語。おばはんになって老いを隠すためサングラスをかけたまま踊る母親と大劇場でヌードダンサーとして強かに成功していく娘の物語のはずが・・・、残念なのは後半には母親笑子の存在がなりを潜めていってしまうところ。
それでも娘・洋子の一代記としては楽しめるので・・・
娘・洋子を演じる殿岡ハツエ。上京当初は色黒の田舎っぺ丸出しの不細工姉ちゃんぶりが実に良いのであります。不細工フェチの心にキュン。
美の原石である女性の不細工さは本当に良いですね。ブスはダメですよ。
それだけに女性を襲う老醜というのは残酷でもあります。
女性の若さというのは恐ろしいも物でストリッパーとなって踊る殿岡ハツエの美しい事といったら・・・
温泉街を笑子と組んで回っていた娘が洋子の舞台に見惚れていましたが、無理もありません。一緒になって私も見惚れてました。

殿岡ハツエという人は当時、世界を股にかけて活躍した人気ヌードダンサーだったそうです。なるほどなるほど、色黒が実にカッコ良い長所になってしまうのありますね。

周囲につきまとう男どもの情け無さも、また神代作品の原石のようで、ラストでの救急車での洋子が週刊誌に書いた初恋の男の会話が、なんとも良いです。

原作は田中小実昌と言う事になっているけど、この内容は違うみたいですね。コミさんの本も読んでみたいけど、amazonマーケットプライスで現在5,000円以上しやんの。無理。

京橋 フィルムセンター

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