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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「哀愁のサーキット」

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「日活映画の100年 日本映画の100年」

「哀愁のサーキット」1972年 日活 監督:村川透

満田和郎はプロレーサーとして、今や、若者のアイドル的存在であった。ある日、和郎は、朝焼けに染まった渚で、歌手の榊ナオミが、自分のレコードを海へ投げ込んでいるのに出会う。レーサーと歌手が、失踪事件を起こしての海辺でのつかの間の恋と終焉。

主演の若かりし峰岸徹(峰岸隆之介)
その美貌と肉体美は敏腕レーサーモテ男というヒーロー像として申し分無し。
お相手の木山佳という女優さんはあまり馴染みが無いが出演作を見るとちょいちょい脇役で仕事をされていたよう。
峰岸の相手として決して美男美女というほどの美貌では無いが許容範囲。最初のうちは濡れ場の喘ぎ演技も良さそうだったが、これがいつまでたってもワンパターンで退屈極まりない。
青春ラブラブ映画で浜辺でのいちゃいちゃやり取りを延々と見せられても白けるばかり。
もちろんつかの間の恋、激しく燃え上がるものの長続きはしない。
急激に冷め行く男であるが、機嫌が悪くなるのは実は逃避行資金が底をついてきたからなんじゃないの。
たいしたストーリーも無いけど、初期ロマンポルノの貴重な上映というだけで良しとしましょう。

本作は石川セリの歌が沢山使われているというので期待していたが、実は石川セリの曲はあまり聴いた事が無く、実際に聴いてみるとそれでほど自分の趣味に合うものでもなかったので、そっち方面もガッカリ。
歌ではラストの「海は女の涙」の峰岸ア・カペラが一番Good。
石川セリご自身もゴーゴー喫茶の歌手として登場。
この店でのアフロ・ヌードダンサーが先日見た「かぶりつき人生」の殿岡ハツエじゃないですか。

音楽は樋口康雄。なるほど低予算ロマンポルノ、劇伴はけっこう使いまわしてたのね。
このソフト・ロックはいつ聴いても良いです。からみシーンでの妙に明るい劇伴が時代を感じさせてくれる。

友人(満田和郎と自分の女を賭けてのバイクレースに敗れた)との国会議事堂前でのボディブロー応酬というベタベタ青春展開だとか、ストーリーに直接関係ない、今回はロングの映像のみだった絵沢萌子の着物芝居なんかが良かった。

結末は多くの皆さんが想像したであろう、そのままの展開ですからご安心。

何でもレーサー・福澤幸雄と歌手・小川知子との恋がモデルとなっているんですってよ。そんな事ありましたね。

京橋フィルムセンター

特報 レイプゾンビ2 LUST OF THE DEAD
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