「戦争と六人の女」
「残酷・黒薔薇私刑」1975年 日活 監督:藤井克彦
秋沢家の女中・千世(谷)は令嬢弓子(東)とともに、思想問題で追われる弓子の兄の身代わりに特高警察に連行される。千世には激しい拷問の責め苦が加えられ、弓子は暴行される。やがて戦争が始まり、接収された秋沢邸は軍人たちの秘密クラブとして酒池肉林の宴が繰り広げられる。谷ナオミ、東てる美の師弟コンビ主演のSM篇。特高主任の高橋明、将校の江角英明が憎々しげな熱演。
何度か触れているけど、当時は圧化粧の谷ナオミの良さがちっとも解らなかったものです。
厚化粧のおっかなさという第一印象が邪魔をしていたと思います。今では見るたびに厚化粧も含めて被虐の女王としてはこの方の右に出る者はないなと感心する次第。
谷ナオミ主演だがSM色は低い(かえってそれが良い)戦争悲劇。
しかもポルノで描く戦争悲劇だから満足度高しであります。
前段の特高警察での私刑シーンもSMとしては並ですが尋問シーンで刻々と谷ナオミの髪が乱れ、汗が吹き出し、化粧が崩れ、厳しい調べに披露していく表情が見事にエロい。
この良さが解らないのはガキだ。人気の高さに納得です。
東てる美は特高主任の高橋明に犯され以降、気が触れてしまいます。
やがて戦争が始まり、思想問題で追われていた兄も大人しく兵役へ。
SM的拷問なんかより、本作に於いて谷ナオミのエロ魅力は凌辱にありでした。
灯火管制の列車トイレでの軍人による凌辱。車窓に掌。
秘密クラブとなった屋敷で軍人に将校の女嫌いを解かれながらの床。
戦傷で盲人となった主人の目の前で江角英明の将校に凌辱されるシーンはゾクゾクするほど出色。
女嫌いと思われた江角英明のキャラが解りずらい点はありましたが・・・。
常々思っておりました。なんと凌辱シーンには荘厳なクラシック音楽が似合うのでしょう。目は見えなくても音楽は聴けると蓄音機から流れるクラシック。
あ〜ん、有名な曲なんだけど題名が出てこない。イライラする。
谷ナオミが犯されているのは気配で解りそうなものだが、その辺りは敢えて気づかないふり。そして兄妹心中へ・・・近親相姦の影。
軍靴へのフェティシズムにもポイントを置いたカメラワーク。
あらゆる手法で戦時中の背徳性が高まって行きます。
ラストは谷ナオミの復讐。
高橋明に対する決め台詞GOOD!
実際に豆を拾わしたかった。
出世のためなら手段を選ばぬ憎々しい江角英明もキャラ不安定ながら、最後は軍人らしく銃弾に撃たれる。命乞いは無し。
残酷リンチといえば東映の石井輝男一連の作品を思い浮かべるけど、流石日活ロマンポルノになると格調も高い。面白かった。
ラピュタ阿佐ヶ谷
「残酷・黒薔薇私刑」1975年 日活 監督:藤井克彦
秋沢家の女中・千世(谷)は令嬢弓子(東)とともに、思想問題で追われる弓子の兄の身代わりに特高警察に連行される。千世には激しい拷問の責め苦が加えられ、弓子は暴行される。やがて戦争が始まり、接収された秋沢邸は軍人たちの秘密クラブとして酒池肉林の宴が繰り広げられる。谷ナオミ、東てる美の師弟コンビ主演のSM篇。特高主任の高橋明、将校の江角英明が憎々しげな熱演。
何度か触れているけど、当時は圧化粧の谷ナオミの良さがちっとも解らなかったものです。
厚化粧のおっかなさという第一印象が邪魔をしていたと思います。今では見るたびに厚化粧も含めて被虐の女王としてはこの方の右に出る者はないなと感心する次第。
谷ナオミ主演だがSM色は低い(かえってそれが良い)戦争悲劇。
しかもポルノで描く戦争悲劇だから満足度高しであります。
前段の特高警察での私刑シーンもSMとしては並ですが尋問シーンで刻々と谷ナオミの髪が乱れ、汗が吹き出し、化粧が崩れ、厳しい調べに披露していく表情が見事にエロい。
この良さが解らないのはガキだ。人気の高さに納得です。
東てる美は特高主任の高橋明に犯され以降、気が触れてしまいます。
やがて戦争が始まり、思想問題で追われていた兄も大人しく兵役へ。
SM的拷問なんかより、本作に於いて谷ナオミのエロ魅力は凌辱にありでした。
灯火管制の列車トイレでの軍人による凌辱。車窓に掌。
秘密クラブとなった屋敷で軍人に将校の女嫌いを解かれながらの床。
戦傷で盲人となった主人の目の前で江角英明の将校に凌辱されるシーンはゾクゾクするほど出色。
女嫌いと思われた江角英明のキャラが解りずらい点はありましたが・・・。
常々思っておりました。なんと凌辱シーンには荘厳なクラシック音楽が似合うのでしょう。目は見えなくても音楽は聴けると蓄音機から流れるクラシック。
あ〜ん、有名な曲なんだけど題名が出てこない。イライラする。
谷ナオミが犯されているのは気配で解りそうなものだが、その辺りは敢えて気づかないふり。そして兄妹心中へ・・・近親相姦の影。
軍靴へのフェティシズムにもポイントを置いたカメラワーク。
あらゆる手法で戦時中の背徳性が高まって行きます。
ラストは谷ナオミの復讐。
高橋明に対する決め台詞GOOD!
実際に豆を拾わしたかった。
出世のためなら手段を選ばぬ憎々しい江角英明もキャラ不安定ながら、最後は軍人らしく銃弾に撃たれる。命乞いは無し。
残酷リンチといえば東映の石井輝男一連の作品を思い浮かべるけど、流石日活ロマンポルノになると格調も高い。面白かった。
ラピュタ阿佐ヶ谷