「桃色身体検査」1985年 日活 監督:滝田洋二郎
看護婦のマコ(滝川真子)が勤めている病院では、同僚の看護婦の洋子(真堂ありさ)たちが患者たちを相手に売春を行っている。マコは、愛する夫・秋良がいるので洋子の執拗な誘いを断り続けていた。でも、洋子の金を貯めてパリに行ったという話には、チョットだけ気持ちがグラつくのだった。この病院には秋良の父・亀蔵が仮病で入院していた。同じ病室の村山が秋良に保険金詐欺のために遺体安置室から遺体を盗む話しを持ちかける・・・。
映画といえばたまにポルノを観るぐらいだった当時、滝田洋二郎と滝川真子の「痴漢保健室」という作品に出合い、ぶったまげたものです。
もちろん劇場に入ったのは女の人の裸やエッチなシーンで下半身を悶々とさせ、エッチな気分に浸ろうとい魂胆だった。映画の知識などほとんどなかったが、漠然と日本喜劇映画の世界は人情喜劇的なものばかりでドタバタ、スラプスティックなどは決して望めないだろうと決めつけていた。しかし、まさかポルノ映画でスラプスティックの傑作に出会うとは思わなかったのです。「こんなところに日本のスラプスティックがあった」とゲラゲラ笑いながら心中何度もガッツポーズをしながら楽しんだものです。
その滝田監督、滝川真子コンビの第2作。あの「痴漢保健室」は今、見ても大爆笑ができるのだろうかと疑問はあるものの再見したい作品だが、取りあえずこの2作目で我慢。
で、鑑賞してみると、後半のスプラッターを伴うスラプスティックはそれなりに楽しめるんだけど衝撃度はほとんど無い。時代が色褪せたというよりもノーマークだった初体験との違いだと思いたい。
そもそも前半に少し眠ってしまったのがいけない。
つまらないからというより疲れているのと、これの前に観た「ド・有頂天ホテル・・・」で既にお腹いっぱいで・・・。
目覚めても何故、連中が遺体安置室から遺体を盗もうとしているのか、なかなか解らなかった。そういう事は大した問題では無いけどね。
売春サービスのある病院とそれを目当てに入院してくる仮病の人々という設定のバカバカしさと、大杉漣と蛍雪次郎の笑撃的なギャグ応酬。
そしてなんと言っても滝川真子の明るさが素晴らしい。
あまりに健康的な肢体と明るさというのは当時、決して好みのタイプではなかったけれど、流石にこの滝川真子の魅力には参った記憶がある。個人的には美保純以上に輝いて見えました。
いや、おかずとかそういうんじゃ無くて・・・。
この滝川真子の役柄が、信じられない事に貞操観念を持った嫁。この嫁が実ににいい娘なんだ。
ラスト病院の窓からカメラが引いて行くとあちらこちらで交わっているカップルが見える全景が絵的に素晴らしい。
滝田洋二郎監督、その後の「病院へ行こう」「おくりびと」へ繋がる題材であるから、やはり源として必見の作品ではあります。
「痴漢保健室」は今、見直すとどうなんだろう。衝撃度は薄まっているだろうけど。あまりに時代が隔たってしまっているのでどちらの方が面白いという判定はできない。
「痴漢保健室」どこかでかからないかな。完全にジャンクなのかしら。
シネロマン池袋
看護婦のマコ(滝川真子)が勤めている病院では、同僚の看護婦の洋子(真堂ありさ)たちが患者たちを相手に売春を行っている。マコは、愛する夫・秋良がいるので洋子の執拗な誘いを断り続けていた。でも、洋子の金を貯めてパリに行ったという話には、チョットだけ気持ちがグラつくのだった。この病院には秋良の父・亀蔵が仮病で入院していた。同じ病室の村山が秋良に保険金詐欺のために遺体安置室から遺体を盗む話しを持ちかける・・・。
映画といえばたまにポルノを観るぐらいだった当時、滝田洋二郎と滝川真子の「痴漢保健室」という作品に出合い、ぶったまげたものです。
もちろん劇場に入ったのは女の人の裸やエッチなシーンで下半身を悶々とさせ、エッチな気分に浸ろうとい魂胆だった。映画の知識などほとんどなかったが、漠然と日本喜劇映画の世界は人情喜劇的なものばかりでドタバタ、スラプスティックなどは決して望めないだろうと決めつけていた。しかし、まさかポルノ映画でスラプスティックの傑作に出会うとは思わなかったのです。「こんなところに日本のスラプスティックがあった」とゲラゲラ笑いながら心中何度もガッツポーズをしながら楽しんだものです。
その滝田監督、滝川真子コンビの第2作。あの「痴漢保健室」は今、見ても大爆笑ができるのだろうかと疑問はあるものの再見したい作品だが、取りあえずこの2作目で我慢。
で、鑑賞してみると、後半のスプラッターを伴うスラプスティックはそれなりに楽しめるんだけど衝撃度はほとんど無い。時代が色褪せたというよりもノーマークだった初体験との違いだと思いたい。
そもそも前半に少し眠ってしまったのがいけない。
つまらないからというより疲れているのと、これの前に観た「ド・有頂天ホテル・・・」で既にお腹いっぱいで・・・。
目覚めても何故、連中が遺体安置室から遺体を盗もうとしているのか、なかなか解らなかった。そういう事は大した問題では無いけどね。
売春サービスのある病院とそれを目当てに入院してくる仮病の人々という設定のバカバカしさと、大杉漣と蛍雪次郎の笑撃的なギャグ応酬。
そしてなんと言っても滝川真子の明るさが素晴らしい。
あまりに健康的な肢体と明るさというのは当時、決して好みのタイプではなかったけれど、流石にこの滝川真子の魅力には参った記憶がある。個人的には美保純以上に輝いて見えました。
いや、おかずとかそういうんじゃ無くて・・・。
この滝川真子の役柄が、信じられない事に貞操観念を持った嫁。この嫁が実ににいい娘なんだ。
ラスト病院の窓からカメラが引いて行くとあちらこちらで交わっているカップルが見える全景が絵的に素晴らしい。
滝田洋二郎監督、その後の「病院へ行こう」「おくりびと」へ繋がる題材であるから、やはり源として必見の作品ではあります。
「痴漢保健室」は今、見直すとどうなんだろう。衝撃度は薄まっているだろうけど。あまりに時代が隔たってしまっているのでどちらの方が面白いという判定はできない。
「痴漢保健室」どこかでかからないかな。完全にジャンクなのかしら。
シネロマン池袋