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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者」

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「ロマンポルノ傑作選“順子 もだえる”週間」

「江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者」1976年 日活 監督:田中登

郷田は下宿の屋根裏を散歩し、他人の生活を盗み見することで喜びを得ていた。だがやがてそれだけでは満足できなくなり、モルヒネを垂らして下宿人を殺害するという妄想に取り憑かれてしまう……。

これは2度目の劇場鑑賞。
以前、本作を記事にした事があるが、それは鑑賞後の感想ではなく、もう一度見てみたい作品シリーズ(そんなシリーズはないけれど)として記載した。
ブログを始める前に劇場鑑賞していたのですね。
かなり衝撃度があったのか「これは傑作だ!」という事で、機会があれば再鑑賞したいものだと思っていたのでした。

ですから念願の鑑賞だったわけですが・・・

あれ?こんなつまらん映画だったけ?

確かにポルノ作品としてエロ度合いはあまり高くなかった事は記憶していた。
しかし、エロだけじゃない妙に文芸物、芸術性を前面に出してしまい、江戸川乱歩のグロや良い意味での胡散臭さに到達できてないように思う。
折角、人間椅子のシチュエーションまで入れているのに。
きっと、ラストで関東大震災が起こるという設定の意表さと、瓦礫の井戸から娘が汲み上げるポンプの水が次第に血の色になっていくという、その一点だけで好印象の記憶として刻まれていたのでしょう。きっとそうだ。
カチューシャ可愛いや、別れの辛さ・・・



私としては宮下順子は昔からポルノ女優として、その整った顔立ちと喘ぎのエロ資質でファンなのでありますが、彼女は時として不細工に撮られる事があるように思う。(映像の中というよりスチールで、という事だったかもしれない)
本作で貴婦人を演じる宮下順子さんは外れです。美しくもエロくも感じませんでした。
ただただレッグシザースを繰り出すばかりで・・・
共演も石橋蓮司という豪華さなのにね。困ってしましました。
自分の記憶とか感性がいかにいい加減なものかと思い知りました。ま、そんなもんでしょう。

同じアパートに住む画家の女性に緑筋で静脈のようなペイントを施してもらい、無言で女流画家に迫る石橋連司と宮下順子。芸術家である女史が「あなたたち異常だわ」と慄くさまがカワユイ。
女流画家は渡辺とく子さんですか。

実相寺昭雄の方をもう一度観たい作品として挙げておきましょう。

新橋ロマン劇場

追悼 田中登監督 「江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者」

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