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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「ハラキリ」

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「映画史上の名作11」

「ハラキリ」1919年 独 フリッツ・ラング

美しい大名の娘・おたけさんの波乱万丈の人生を描く、長崎を舞台にしたオペラ「蝶々夫人」を翻案し、民族博物館から借りたという衣装や小道具を使って日本を表現している。日本を含むアジア各地を旅したフリッツ・ラングの東洋趣味がうかがえる作品。

もう、これは紹介文からして珍品という価値以外見出せそうにない予感たっぷりだったが、あの「メトロポリス」のフリッツ・ラングが描く日本というのは、どうしたって興味を引く。

日本を舞台にしているが日本人役者は1人も出演していない。西洋人がキモノを着て鬘かぶって日本人を演じてる。黒人の侍までも居るバカバカしさ。でも、けっこう大真面目なのかもしれない。
民族博物館から衣装を借りるという努力も着付けの指導までは手が回らないため、とんでもない格好になっていて、そこがまた珍品の価値を見出してる。
長崎に吉原があるとか、マタハリが出てきたり、もうメチャクチャなんだが、考えようによっては本作は日本人であるがためにバカバカしくもあり、ある意味楽しめるわけだから、日本人で良かったね。という気もしてくるってもんだ。

でも、やっぱり珍品というだけでは退屈。何度も寝落ちしたし、後半になると80分の上映時間が長く感じてしょうがなかった。

せっかっく「ハラキリ」という西洋人が喜びそうなタイトルなのにおたけさんのスプラッタ・シーンはございません。事前儀式のような部分を正しい正しくないは別として(私だって解らんもん)随分細かく描写しているので、そんな仕来たりに魅かれたのかもしれません・・・

どうせなら坂本九の「スキヤキ」みたいに「ハラキリ」とは全く関係無いお話にすれば良かったのに。

エロ坊主の2人はとても良かったです。






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