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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「マクベス」

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「映画史上の名作12」

「マクベス」1948年 米 監督:オーソン・ウェルズ (HDデジタル)

三人の魔女の予言を信じたマクベスはスコットランド王を殺し、王子マルコムの亡命で王位奪取に成功する。が、将軍バンクオの息子が王位を継ぐとの新たな予言に、将軍をも殺害。と、将軍の亡霊が夜ごと現われるようになり、マクベス夫人を狂気に陥らせ自死させる。そこへマルコムの軍が反撃に出、マクベス勢は敗退。再びの魔女の予言で、女から生まれた者に傷つけられることはない、と聞き、安心したマクベスは自ら戦場に向かい剣を揮うが、早産の母の死の直後生まれた--と言う敵将マクダフの前にひるんで斬死した……。

シェイクスピアの戯曲は少年の頃、忍耐の末読んだけれどもその魅力は解らず、結果、戯曲苦手意識だけが残ったもんだが、なるほどシェイクスピア4大悲劇を映画で観るというのはありですな。

制作期間の極めて短い低予算映画だそうだけれどチープなセットが返って雰囲気を醸しているし、カメラワークが戯曲の映画化という特性を活かしなかなか良いのです。
そして、演劇的名台詞の数々が詩的で美しい・・・

で、ありながらも翻訳の難しさにも思いが至る・・・
終盤に繰り返されるマクベスの「女から生まれたものには私は倒されない」 one of woman borne
という頼りの予言はマクダフの言葉により覆されてしまうが、それって、「膣、産道を通らなきゃ良いって事かよ!」と突っ込みたくなる。
かと言って「女のまたから生まれたもの」にしてしまうとネタバレになっちゃうしね。
wikipediaによればbornには「自然に」という意もあるらしい。
福田恆存はどう訳していましたっけ?

この頃のオーソンウェルズって体格も良いし、ホントいい顔してんだよね。バンクォーの亡霊に怯える目が最高です。

ところでマクダフがイングランド軍とともに攻めていく行軍のシーン。
中世の戦闘シーンでは良く見かけますが、皆が手に手に捧げ持つあの天を突くばかりにやたらと長い槍状のモノは何という名で、何のための物なのでしょう?武器にしては長くて使い勝手悪そうだから旗の変わりのようなものだと思うけれど、天を突くそれが立ち並ぶ姿が絵的にすごく良いんですよね。名前が知りたい。
知恵袋か教えてgooに聞いてみようか。

絵的の良いといえば、やはり三魔女の登場シーン。これはアフレコも人外的で良い。
ラストシーンのY字型杖を持ち佇む三魔女のシルエット。
マクベスの首と泥人形の首が飛ぶシーンも面白い。

オーソン・ウェルズは「オセロ」も撮ってるから機会があれば。

シネマヴェーラ渋谷

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