「未体験ゾーンの映画たち2015」
「ホラー・シネマ・パラダイス」2010年 米 監督:ジョシュア・グランネル
ALL ABOUT EVIL
亡き父から小さな映画館を受け継いだ女性デボラは、毎晩集まってくるホラー好きの観客たちを相手にカルト映画を上映し、細々ながらも劇場を守り続けてきた。ところがある日、意地悪な母親が劇場の売却を決め、勝手に契約まで結んでしまう。逆上したデボラは母親を惨殺し、しかもその一部始終を誤ってスクリーンで上映してしまう。慌てるデボラだったが、意外にも観客たちはリアルな殺人映像に熱狂していた。
あのジョン・ウォーターズも言っている通り、とても面白いホラー・コメディ。
廃館を迫られる古い劇場を舞台に繰り広げられるB級なホラー・スプラッター。監督はアメリカの友松直之ですかっ!
ホントにどうかしている登場人物によるどうかしている展開。
主演のナターシャ・リオンのどうかしている感が良いです。幼いころステージ上でのお漏らしが元で感電するという事故でどうかしてしまったのか・・・
大人になり、父親から期待されたスターの夢は遠く、地味に退屈な図書館員。ただ、冒頭での同僚とのやりとりからどうかしてる感がバンバン出ている。
最初の殺人は動機もしっかりしているが、その後はもうどうかしちゃってます。いや、勿論動機は多少あります。デボラの撮るスラッシャームービーは劇場のマナー広告となっている。上映中携帯を鳴らす女、おしゃべりのうるさい女(観客じゃないけど)
映写技師の爺さんもどうかしています。
さえないブス女、デボラがどんどん脚光を浴びて成り上がっていく様が素晴らしい。
堂々とした態度の暴君ぶり、彼女のウインクの魅力的なこと。
ホラーおたくはみんな彼女に夢中です。
監督として女優として成り上がったので、モギリやポップコーンなんか売ってられないてんで劇場従業員を募集。て言うか、プロジェクト参加に必要な、まさにタレント(才能)のスカウト、ハンティング。
暴力狂人、エイドリアン(ノア・セガン)の狂犬ぶりもよろしいが、やはりあのヴェダとヴェラ(ジェイド・ラムジー、ニキータ・ラムジー)の双子姉妹がイカしてます。
それだけに双子姉妹の最期があまりに哀しい・・・。
もう一人どうかしている人が居て、それがスティーブの学校の女教師。
ホラー・スプラッターファン=危険人物・犯罪者の考えに囚われているお方。風刺側面もバッチリ。
とても面白かったんだけれど、最後の最後でデボラの信奉者だったスティーブンが真相を知り、優等生な発言に終始しちゃうところがなんとも残念。
できる事なら、中年女教師の言うとおり全部スティーブンの仕業にして片付けちまえばいいのに。無理か?
友松監督なら、こういうミスは犯さないでしょうに。
ただ、スティーブンとそのママも殺人者であることは忘れちゃいけないでしょ。
もう一つ言わせてもらえば、スティーブンの高校の女子たちの一様な不細工感もどうかしちゃってる。一番の美人があの生意気娘だっていうんですから。
1人くらい可愛い娘ちゃんをキャスティングできませんでしたか・・・
タイトルは当然、名作「ニュー・シネマ・パラダイス」の洒落だけれど、これはあくまで邦題ですので、エンディングに古今東西惨殺シーンを繋ぎ合せたフィルムの上映などは期待しても無駄です。
その変わりオープニングとエンディングでのレトロなホラー映画ポスターを使ってのスタッフ・キャスト紹介が楽しめます。
監督さんは罰として場末の廃館目前劇場に対して、デボラの撮ったスラッシャー・マナー広告短編を著作フリーで使わせて上げてほしい。
ヒューマン・トラスト・シネマ渋谷
「ホラー・シネマ・パラダイス」2010年 米 監督:ジョシュア・グランネル
ALL ABOUT EVIL
亡き父から小さな映画館を受け継いだ女性デボラは、毎晩集まってくるホラー好きの観客たちを相手にカルト映画を上映し、細々ながらも劇場を守り続けてきた。ところがある日、意地悪な母親が劇場の売却を決め、勝手に契約まで結んでしまう。逆上したデボラは母親を惨殺し、しかもその一部始終を誤ってスクリーンで上映してしまう。慌てるデボラだったが、意外にも観客たちはリアルな殺人映像に熱狂していた。
あのジョン・ウォーターズも言っている通り、とても面白いホラー・コメディ。
廃館を迫られる古い劇場を舞台に繰り広げられるB級なホラー・スプラッター。監督はアメリカの友松直之ですかっ!
ホントにどうかしている登場人物によるどうかしている展開。
主演のナターシャ・リオンのどうかしている感が良いです。幼いころステージ上でのお漏らしが元で感電するという事故でどうかしてしまったのか・・・
大人になり、父親から期待されたスターの夢は遠く、地味に退屈な図書館員。ただ、冒頭での同僚とのやりとりからどうかしてる感がバンバン出ている。
最初の殺人は動機もしっかりしているが、その後はもうどうかしちゃってます。いや、勿論動機は多少あります。デボラの撮るスラッシャームービーは劇場のマナー広告となっている。上映中携帯を鳴らす女、おしゃべりのうるさい女(観客じゃないけど)
映写技師の爺さんもどうかしています。
さえないブス女、デボラがどんどん脚光を浴びて成り上がっていく様が素晴らしい。
堂々とした態度の暴君ぶり、彼女のウインクの魅力的なこと。
ホラーおたくはみんな彼女に夢中です。
監督として女優として成り上がったので、モギリやポップコーンなんか売ってられないてんで劇場従業員を募集。て言うか、プロジェクト参加に必要な、まさにタレント(才能)のスカウト、ハンティング。
暴力狂人、エイドリアン(ノア・セガン)の狂犬ぶりもよろしいが、やはりあのヴェダとヴェラ(ジェイド・ラムジー、ニキータ・ラムジー)の双子姉妹がイカしてます。
それだけに双子姉妹の最期があまりに哀しい・・・。
もう一人どうかしている人が居て、それがスティーブの学校の女教師。
ホラー・スプラッターファン=危険人物・犯罪者の考えに囚われているお方。風刺側面もバッチリ。
とても面白かったんだけれど、最後の最後でデボラの信奉者だったスティーブンが真相を知り、優等生な発言に終始しちゃうところがなんとも残念。
できる事なら、中年女教師の言うとおり全部スティーブンの仕業にして片付けちまえばいいのに。無理か?
友松監督なら、こういうミスは犯さないでしょうに。
ただ、スティーブンとそのママも殺人者であることは忘れちゃいけないでしょ。
もう一つ言わせてもらえば、スティーブンの高校の女子たちの一様な不細工感もどうかしちゃってる。一番の美人があの生意気娘だっていうんですから。
1人くらい可愛い娘ちゃんをキャスティングできませんでしたか・・・
タイトルは当然、名作「ニュー・シネマ・パラダイス」の洒落だけれど、これはあくまで邦題ですので、エンディングに古今東西惨殺シーンを繋ぎ合せたフィルムの上映などは期待しても無駄です。
その変わりオープニングとエンディングでのレトロなホラー映画ポスターを使ってのスタッフ・キャスト紹介が楽しめます。
監督さんは罰として場末の廃館目前劇場に対して、デボラの撮ったスラッシャー・マナー広告短編を著作フリーで使わせて上げてほしい。
ヒューマン・トラスト・シネマ渋谷