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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「ローラ殺人事件」

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「映画史上の名作12」

「ローラ殺人事件」1944年 米 監督:オットー・プレミンジャー HDデジタル

新進気鋭ながら世評の高い美貌の女性コピーライター、ローラ・ハントが、散弾銃で頭を吹き飛ばされた惨殺死体となって自宅で発見された。捜査担当刑事であるマクファーソンは、容疑者を3人に絞るが決定的な証拠が見つからなかった。捜査の中で、悩み疲れたマクファーソンは、生前のローラについて深く知るにつれ、いつしか既に亡い「まぼろしの美女」ローラに惹かれて行く・・・。

ミステリーとしては今一盛り上がりに欠くものの、ではつまらないのかというとそんな事は無い。
所謂、美人の(?)首無し死体。
多分に登場人物のキャラの興味深さとそれぞれ演じる俳優の味がマッチしていていい感じ。
ご都合の良すぎる突っ込み処も多いけれど許せちゃう。

まずいきなり死んでるローラのジーン・ティアニーの美しいの何の、素晴らしいです。
死んでるので回顧シーンでの登場のみかと思いきや・・・
やっぱりそう来ましたか。
玉に傷なのは身体の引きしまった男にすぐ惚れちまうところ。

上の画像にあるようにヘンテコな帽子かぶっても似合う。あんな帽子が当時流行っていましたか。
洗練された多彩な衣装によるティアニー・コスプレ。

メイドを驚かせる朝のシーンでのアップにした髪型が堪りません。煙草だって似合っちゃう。




文筆家志望の新人であったローラを引き立てた恩人である著名エッセイストのライデッカー、粘着質で嫉妬深くいやな奴なんです。変な風呂に入っていた登場シーンもローラとの出会いシーンもいけすかない感じ。それでもクリフトン・ウェッブの好演が光り、憎めないのよね。「GOOD BYE MY LOVE・・・」
ホラー映画スターになる前のビンセント・プライスがローラの婚約者であったシェルビー・カーペンター役。
なんでローラはこんな奴に惚れたのかというぐらい下衆な浮気男。確かに大柄で良い体躯してますからね。刑事に鳩尾一発くらうのがなんとも哀れで、こちらも憎めない。疑われやすいタイプってのもいいな。



刑事マクファーソンのダナ・アンドリューズは、ローラの肖像画に惚れ、捜査と称してアパートで住人気取りで寛ぐというナイス・キャラなんだけれど、その甘いマスクはかなり地味目。
でも広い肩幅と厚い胸板で、ローラはあっと言う間に恋に落ちてしまう。

それだけではありません、カーペンターの元情婦アン(ジュディズ・アンダーソン)「彼には私のような方がお似合い」と化粧直しながらローラに言ってのけるシーンのカッコ良い事。
ローラに心酔しているメイドもまたいい味出してます。

刑事が持ち歩いてるベースボール・ゲーム。推理の心を落ち着かせるため、って。あれはかえってイライラすると思うんだが・・・
大きさがちょうど現代のDSくらいの掌サイズなもんで、なんだか可笑しい。

撮影はモノクロの特性を生かした影の扱いが印象的。

テーマ曲が有名なスタンダードになってるんですね。この曲はちょっと知りませんでした。お恥ずかしい次第で・・・名曲




シネマヴェーラ渋谷


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