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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「KANO~1931海の向こうの甲子園~」

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「KANO~1931海の向こうの甲子園~」2014年 台 監督:マー・ジーシアン

1929年、日本統治下にあった台湾で、近藤は弱小チーム嘉義農林野球部の新監督に就任する。日本人、台湾育ちの漢人、台湾原住民の混成チームは新監督の導きでそれぞれの能力をフルに発揮し、猛特訓にも必死で食らいついていく。それまで連敗続きだったチームは少しずつ成長を遂げ、部員たちは甲子園を夢見るようになる。



これはもうね、戦前の甲子園中等野球、しかも台湾代表で決勝まで進んだ嘉義農林の実話をもとにしたという題材だけでド真ん中。
それだけにガッカリするんじゃないかという不安もあったわけですが、ひとまず杞憂に終わってめでたしめでたしです。それにしても長かったなぁ。こんなに長いとは知らなんだ。レイトで観てたらもう終電・・・

人種を超越し、ひたむきに野球にうちこむKANOにいつしか、懐疑的だったファンも応援したくなるというお話。
永瀬正敏なんかが出ているので気付かなかったけれど、これって台湾映画だったのね。
野球部員を演じる俳優にまったく馴染みが無いっていうのが功奏。これぞ高校野球部(いや、中等か)というリアル感あったね。風呂で騒ぐシーンとか。
特に卒業して甲子園には出場しなかった大江先輩の顔がイイ!

守備力のある日本人、打撃の強い韓人、足の速い漢人(高砂族)の混成チーム。
部員の多くがカタコトの日本語であるのも効果的。

前半部のエピソードは散漫な印象でちっともたつく感じで心配になるのだけれど、そこはそれ野球でトーナメントを勝ち上がっていく後半の、あの実況で進行していくというスポーツ物としてベタでクラシックな手法が、胸躍るんですよね。単純でいいのです。解説者は水上善雄でしたね。

どこまでが事実でどこからが脚色なのか不明な部分も多いけど、一応、貴重な生き残りの方に丁寧に取材してるんでしょう。
入場式に遅刻してくるKANO野球部、あの演出は何なんでしょう。まったく不要のように思えるので、そういう事実、遅刻しないまでも遠方からの出場で危うく・・・なんてエピソードはあったのかもしれない。
決勝戦は「巨人の星」みたいになってますが、予選では完全試合まで記録したエース呉明捷(ツァオ・ヨウニン=超可愛いよ)が校数が少ないとはいえ、トーナメントで消耗して中京商に屈し、優勝を逃したんでしょうね。

そして、やっぱり往年のユニフォームが良い。水色帽の札幌商業、グレー地の神奈川商工、エンジを基調にした中京商業(当時初出場)、嘉義農林は甲子園が決まると袖にラインを一本入れてきてキマッてる。

札幌商業のヘタレエースはひどい描かれ方ですけれど、当時の全国レベル球児のメンタルってあんなものだったのかもしれませんね。
伝説の中京商業・吉田投手。この役者の風貌が見たことも無い吉田投手に、実に合っていると思える不思議。

野球部に憧れ、自転車で追っかけしている少年が後の呉昌征。 
子供の頃、プロ野球OB戦でプレーをしているのを見た事ある往年の巨人軍名選手。

野球以外では、監督の娘、次女が良かったですね。夫婦将棋の伝達役。カワユイ。
嫁は坂井真紀さんですし・・・。

好みで言えばバンクーバーより断然こちら。野球シーンの単純さが楽しい。
ミーハー高校野球好きには持って来い。

古豪の出場が多い今年のセンバツの開幕が待ち遠しい今日このごろ。

公開されている野球映画、後一本あんだけど行くかどうか迷ってます。






ユナイテッドシネマ浦和

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