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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「素晴らしい悪女」

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「昭和の銀幕に輝くヒロイン[第77弾]団令子」

「素晴らしい悪女」1963年 東宝 監督:恩地日出夫

人を愛さず、お金がすべて。ナイトクラブのホステス・ミカの自由な生き方に大学生の大庭は憧れを抱き始める。当時の俊英スタッフを揃え、モラルに捉われない魅惑の女を鮮烈に描き出した一篇。

団令子という女優さんは自分の中でどうも印象が定まらない感じ。これは勉強不足なわけで今回の特集で2本観たわけですが、狸顔のお姉ちゃんであること違いないけれど、やっぱり役によって随分印象の変わる方ですね。女優さんとしてはそこは魅力の一つなんでしょうけど。

いきなりオープニングでラテン歌謡的なテーマ曲。これ何かしら?本場ラテン・ナンバーのカバー・ヴァージョンかなとも思ったのですが、実は武満徹のオリジナルなんですね。時代ですねぇ。

若き日の内田裕也が金持ちボンボン学生役。姿は若いけれど、一言台詞を発すると内田裕也以外の何物でもない存在感はいつもの事。
そして本作、観にきて良かったなぁとつくづく思えるのは円谷特撮関係でいくつかいい仕事をしている田村奈巳様が大庭(久保明)恋人役で出てらっしゃる。充分に目の保養をさせていただきやした。やっぱり美人さんです。レインコートのフードを被って歩く姿・・・、役としてはちょっと悲しい「普通の女」であるところがまた良い。ラストの方で久保明の冷酷な一言をなじる感じも良いです。

作品の内容は、いかにも石原慎太郎原作といった無謀なパワーを感じるものでした。その源は団令子の熱演。主人公の大庭とともに、こちらもグイグイ引き込まれます。
ミカ(団令子)の奔放な生き方にエリート学生大庭が憧れを抱く。大庭は兄(神山繁)のように一流会社に入って団地住まいの生活に憧れていたのだけれど、ミカに会いカルチャーショックを受ける。なんとかミカの力になりたいと大庭は、彼女が周囲の反対を押し切って実行しようとする大博打に加担するのですが、これがほとんど役に立ってない。結局、最終的に彼が選んだ道は・・・。なかなか好きな展開ですね。久保明のヘタレぶりの甘さによって憧れは憧れでしかない感じが良く出てます。

クラブマスターの宮口精二、ミカの取り巻きスケベ親父ではありますが、やっぱりカッコ良いです。

ラピュタ阿佐ヶ谷

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