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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「キングスマン」

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「キングスマン」2014年 米 監督:マシュー・ヴォーン
KINGSMAN: THE SECRET SERVICE

ロンドンにある高級スーツ店「キングスマン」は、実はいかなる国の干渉も受けない屈指のエリートスパイ集団だった。ブリティッシュスーツを小粋に着こなす紳士ハリー(コリン・ファース)もその一人で、日々極秘任務の遂行に務めていた。そんなある日、仲間が何者かに暗殺され、彼は街で不良少年エグジー(タロン・エガートン)をスカウトする。

原作と監督が「キック・アス」コンビという事でそこそこの期待を持って、珍しく公開早目(2日目)に鑑賞。
そうしたら、これは良い意味で期待を裏切る(要するに期待以上の)オモシロさにびっくり。
わずかな事前知識では「キック・アス」同様にダメな少年がスパイとなって活躍する、つまりギャグ満載のコメディ映画と思っていたのですが、ここが大きく認識違いでした。
不良少年エグジーは、母親の後添えがDV夫で、そこから抜け出せなく閉塞していただけで、実はエリート・スパイの血筋を見事に受け継いだ才能と、オリンピック選手も夢ではない運動神経の持ち主。才能に恵まれた少年がDV父親のせいで腐っていただけ。ダメ男話が好物な身としてはこれでは感情移入しがたく、最初は不満を持ったものです。
また007のパロディー映画という側面からも、お笑い系作品を連想しておったのですが、痛烈にパロディーを仕掛けながらも、本家007にも負けないサスペンス・アクションものであったのも意外。
007と真っ向勝負しても負けない(特に劇中台詞にもありますように最近の007より昔の方が面白い。その往年007への愛で、これが本物のスパイ・アクションだ!と宣言するかのようです。)傑作になってるんですね。



とにかく、ベテランスパイのハリーが渋くてカッコ良く、惚れ惚れします。
エグジーの方もマッチョでカワユク・・・、眼鏡男子好きの女性からも相当支持を得られるはずです。





スパイ学校での決死の訓練から、IT富豪のバレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)との対決までノンストップなスリル・サスペンス度合いは高水準にありながら基本コメディなんです。(コメディである事を忘れるほどのアクション・エンターテイメント)



そこはキック・アスでも見られるたように、殺戮シーンの凄まじさを見せられるので、「ああ、コメディなんだなぁ」とふと気付く。





そしてそのコメディ要素が爆発するのが、「威風堂々」花火大会のシーン。それまで手に汗握るサスペンスで、そっち方向でのアドレナリンが活性化していただけに、このシーンは大爆笑。やってくれました!
劇場であんなに腹抱えて笑ったのも久しぶりと思う。

紳士服店の試着室から組織へ通じるといのは懐かしい0011ナポレオン・ソロですね。
鑑賞後に知ったのですが、この監督はナポレオン・ソロのロバート・ヴォーンの息子という事だったのですね(事実は違うようですけれど)監督自身がエグシーに置き換えられている。
さすればエンドロールの捧ぐ言葉の意味も解りました。

さて007の魅力と大きく違うのは、ボンド・ガールの存在かなと思って見ておりました。 同僚のロキシー(ソフィー・クックソン)は素敵な女性ですが、エグシーとは友情以上のものは生まれません。
しかし、この点もラスト近くで一発逆転の解決を見せます。
幽閉されたスカンジナビア王女のヒーローへ向けたご褒美の一言。囚われの身でボンド・ガールのようにヒーローとともに戦ったり逃走したりはしませんが、この一言とちらっと見せる綺麗なヒップだけでボンド・ガールの存在感までクリア。お見事です。





当然、突っ込みどころも多々あるのですが、この際そういう事は問題にしません。
ひとつ残念だったのは両足義足の凶器を持ったガゼル。  
せっかくナイスなキャラなのに演じる女優の魅力に欠ける点。キル・ビルのゴーゴー夕張(栗山千明)や悪役じゃないけれどキック・アスのヒット・ガール(クロエ・グレース・モレッツ)のような魅力キャラになっていれば、満点越えてたよ、コレ。




















ユナイテッドシネマ浦和

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