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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「七つの弾丸」

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「日本映画の黄金期を担った脚本家 巨星・橋本忍」

「七つの弾丸」1959年 東映 監督:村山新治

大阪北浜銀行強盗事件をモデルにしたサスペンス群像劇。犯人、銀行員、警察官、タクシー運転手など複数の人物が絡み合い、犯罪が実行されるまでをドキュメンタリータッチで描く。地方と都会の格差、構造的貧困と学歴重視社会、核家族化など、社会問題を巧みに織り込んだ脚本が見事な傑作。

犯行当日までのそれぞれの生活をドキュメンタリータッチで描く事により短絡的で身勝手な犯行の愚かさが浮かび上がる寸法だが、犯人の三国連太郎が山師であるとはいえ、どうもまともに見えてしまう。学歴は無い物の一応新聞社では実力を認められてたみたいだし、学歴詐称しないと職に就けなかったわけですが。
また、念入りな計画を練っているようで、悉く計画通りに事が運ばないのですっかり気の毒になってしまった。
ハチャメチャ度で言えばヤクザな運転手(伊藤雄之介)の方がよほど魅力的なダメさだ。
その運転手も改心して家族のために真面目に働く事を決意した矢先・・・。

大阪北浜銀行強盗事件がモデルとの事。実録銀行強盗物の傑作といえば「TATOOあり」という事になるんですが・・・
要するに、不謹慎を承知で言わせてもらえば、題材としても映画としても梅川の事件の方が圧倒的に面白い。ただそれだけの事か。比較しては気の毒。
実際の犯人は在日朝鮮人で差別を受けていたが、流石にそこの設定には触れずにスルー。そういう時代。

権善五事件


タイトルの弾丸7発は威嚇や空砲もあるので、あまり意味が無い。試射の2発も含めて「九つの弾丸」としても良いくらい。実際、新聞記事ではそう伝えていたし。

何も知らない恋人役での久保菜穂子が綺麗。

それと、蝶ネクタイの流行ってもう繰り返される事ないのかな。

シネマヴェーラ渋谷

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