「ショック集団」

「サミュエル・フラー連続上映！」

「ショック集団」1965年　米　監督：サミュエル・フラー

精神病院で起った殺人事件の犯人を突き止めるために、新聞記者ジョニーが1年間の訓練を受け、狂人として病院内に潜入して真実を探る。自分の恋人キャシーを妹と偽り、面会に来させて外部との連絡に使い、他の患者と接触して情報収集に励むのだが、彼らの狂気の姿と異常な環境の影響で、次第に自分自身の精神のバランスを崩していく。思わぬ犯人が判明し、彼は念願のピューリッツァー賞を受賞するが、その時にはすでに･･･

モノクロＢ級感覚の作品、狂人、精神病院の描写があんまりにも時代がかっているように思うけど、これが正しい精神病棟。こうでなくっちゃいけません。
Ｂ級映画というか深夜放映の連続ドラマ的な匂いさえして、何だか観たことがあるような気がしてくるけど、絶対に観てはいない。

精神病棟に潜入する事による影響を心配する恋人だが、「君が歌っている世界で影響受けていないように僕も大丈夫さ」と言うので何の事かなと思ったら、この彼女がストリップまがいのステージを披露。作品的にここはサービス・シーンとなるわけだけれど、残念なことに私的にはコンスタンス・タワーズに何故かセクシーな魅力を感じる事ができなかった。
ジョニー（ピーター・ブレック）の妄想で小さな妖精のように登場したりもするれど、ぜんぜん萌えない。美人なんだけれど、どうしたんでしょう？･･･



精神病棟のシンメトリーな廊下がうまく使われていて、両端に配置されるそれぞれの狂人が絵的にとても良いのです。
女の狂人がおしなべて色情狂でジョニーを輪姦するシーンはマジで怖い。
黒人でありながらKKK団の創始者と思い込んでる奴の演説も怖い。
ジョニーが演技から本物に少しづつ変容していくプロセスが見もの。






コンスタンス・タワーズに魅力を感じる事ができたら一気に評価が上がったのになぁ･･･

「神は滅亡を願う時　まず人を狂人にする。」








渋谷ユーロスペース